
2025.10.03
瓦の隙間や棟部分に詰められた「漆喰」は、屋根の見えない部分をしっかり支えている重要な役割を担っています。白く塗られた漆喰は時間の経過とともに劣化し、剥がれや割れが目立つようになることも少なくありません。そのまま放置すると雨水が浸入し、屋根の構造を弱めてしまう危険もあります。今回は…

漆喰は、棟瓦と屋根土の隙間を保護する材料で、瓦屋根の防水性と耐久性を支える要素です。
しかし、長年の雨風・紫外線・温度変化により、漆喰が風化してしまうことがあります。
劣化が進むと、内部の葺き土が露出して雨水が侵入し、最終的には雨漏りや棟瓦の崩れを引き起こす恐れがあります。
下の写真は、今回の柏市五條谷のお住まいで見られた棟漆喰の劣化症状です。
表面の漆喰がひび割れ、黒ずみや剥離が見られます。
このような状態を放置してしまうと、棟瓦のずれや屋根内部への浸水を招くため、早期のメンテナンスが重要です。
今回の工事では、「詰め直し工法」によるメンテナンスを実施しました。
詰め直し工法とは、既存の古い漆喰を一度撤去し、新しい漆喰を充填して補修する方法です。
瓦自体は再利用できるため、葺き替え工事に比べて費用を抑えつつ、屋根の防水性を回復させることができます。
まずは、既存の漆喰を丁寧に撤去します。
この作業では、瓦を傷つけないよう細心の注意を払いながら、劣化した漆喰のみを取り除きます。
撤去後は、清掃を行い下地の状態を確認します。
葺き土が傷んでいない場合は、そのまま新しい漆喰を充填していきます。
撤去後の下地が整ったら、新しい漆喰を詰めていきます。
今回は、瓦の色合いに合わせた黒色の漆喰を使用し、全体の見た目も自然に仕上がるよう施工しました。
詰め直し後は、棟全体のラインが美しく整い、しっかりとした防水層が形成されました。
漆喰は、単に見た目を整えるだけでなく、棟瓦を固定する補強材としても機能します。
このため、定期的な詰め直しによって屋根全体の寿命を延ばすことができます。
今回は、棟部分だけでなく、下屋根(1階屋根)の壁際部分の漆喰も施工を行いました。
壁際は、雨水が滞留しやすく劣化が進みやすい箇所です。
この部分をしっかり補修することで、屋根全体の防水性能を維持することができます。
下屋根の漆喰も黒色で統一し、見た目にも一体感のある美しい仕上がりとなりました。
漆喰の寿命は、おおよそ10年〜20年とされています。
ただし、台風や地震などの外的要因によって、寿命よりも早く劣化が進行する場合があります。
メンテナンスの目安としては、以下のような症状が見られたら要注意です。
・漆喰が剥がれて下地の土が見えている
・棟瓦が浮いている、ズレている
・屋根の内部に雨染みが発生している
詰め直し工事の費用は、一般的な住宅の場合で10万円〜20万円前後が目安となります。
漆喰の範囲や劣化の程度によって変動しますが、早めに対応することで余計な修繕費を抑えられます。
今回の柏市五條谷での施工では、棟漆喰の詰め直しを行うことで、屋根の防水性能と美観を取り戻すことができました。
漆喰の劣化を放置すると、瓦のズレや雨漏りに直結するため、10年を目安に専門業者による点検を行うことをおすすめします。
街の屋根やさんでは、経験豊富な職人が現地調査から施工まで一貫対応いたします。
瓦屋根の漆喰メンテナンスや雨漏り修理でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
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