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施工事例
令和元年房総半島台風の被害に遭われた千葉市緑区のお住まいの瓦屋根で「部分葺き直し工事・棟取り直し工事」

工事のきっかけ

　千葉市緑区にお住いのＷ様より「台風で瓦が外れて飛んでしまったので修理してほしい。」と、お問い合わせをいただきました。Ｗ様邸にお伺いし、被害を受けた場所をご案内していただくと令和元年房総半島台風の影響で桟瓦が外れて落下しており、防水紙が露出していました。続いて屋根全体を調査すると、棟の漆喰が剥がれており、葺き土が露出している状態でした。台風などの自然災害でご自宅が被害を受けた場合は、ご自宅に掛けてある火災保険が適用されます。保険の種類にもよりますが、元の状態に戻すために掛かる工事費用を保険会社が負担してくれますので、工事と併せて申請する事で工事費用が抑えられます。桟瓦が外れて防水紙が露出している屋根面や漆喰が剥がれて葺き土が露出している棟は雨漏りに繋がりますので被害を受けた屋根面の屋根葺き直し工事と屋根全体の棟取り直し工事をご提案したところ工事のご依頼をいただきました。

千葉市緑区屋根葺き直し,棟瓦取り直し　,漆喰取り直し

ビフォーアフター

令和元年房総半島台風の被害を受けた瓦屋根の屋根部分葺き直し工事と棟取り直し工事が完了

工事基本情報

施工内容: 屋根葺き直し,棟瓦取り直し　,漆喰取り直し

施工期間: 7日間　足場仮設工事含む

使用材料: シルガード

築年数: 築35年

保証年数: お付けしておりません

工事費用: 詳しくはお問い合わせください

建坪: 屋根葺き直し：9.8㎡　棟取り直し工事：31.0ｍ

ハウスメーカー: ハウスメーカー不明

屋根調査の様子

　屋根調査の様子です。お客様に瓦が外れた箇所をご案内していただき、梯子を使って屋根に上がると桟瓦が外れて落下していました。桟瓦は瓦桟に引っ掛けて設置されていますが台風などの強風や突風の影響を受けると瓦が瓦桟から外れて落下してしまうのです。瓦が外れてしまうと瓦の下に敷設されている防水紙が露出してしまいます。瓦が外れた拍子で防水紙が破れてしまい、雨漏りに繋がるケースも少なくありません。幸い、雨漏りは発生していないとの事ですがこのままですと防水紙が捲れてしまったり穴が開いてしまい、雨漏りの原因に繋がりますので早期対応が必要になります。

　棟の漆喰が剥がれている様子です。屋根全体を調査すると棟の漆喰が剥がれているのを発見しました。屋根の山状になっている部分の棟は風や地震などの影響を受けやすく、台風などの強風や突風の被害に遭いやすい部分ですので漆喰が剥がれてしまうのです。

　棟は漆喰が剥がれてしまうと土台になっている葺き土が露出してしまいます。葺き土に雨水が浸透してしまうと建物内部へと雨水が浸入してしまいますので雨漏りに繋がります。また、葺き土が崩れてしまうと棟自体が崩れてしまう事に繋がり、のし瓦や冠瓦が落下する危険性があります。棟の瓦が落下してしまうと周囲の桟瓦に干渉し割ってしまうケースも少なくありません。棟の崩壊や雨漏りに繋がり二次被害が発生してしまいますので早めの対応が必要になります。

　台風などの自然災害でご自宅が被害を受けた場合は、ご自宅に掛けてある火災保険が適用されます。保険の種類にもよりますが、元の状態に復旧するために掛かる費用は保険会社が負担してくれます。工事と併せて保険申請を行う事により工事費用を抑えられますので、Ｗ様も保険申請を行い令和元年房総半島台風の被害を受けた屋根面の屋根葺き直し工事と屋根全体の棟取り直し工事を行なう運びとなりました。

屋根葺き直し工事の様子

　屋根葺き直し工事の様子です。工事は被害を受けた屋根面の屋根葺き直し工事から行いました。屋根葺き直し工事は既存の桟瓦や棟瓦を買い足し、新しい防水紙を敷設して解体した既存の瓦を再利用して葺き直す工事になります。桟瓦の部分は雨養生を行っていたブルーシートを撤去してから解体していきます。棟瓦は最上部の冠瓦を解体していきます。

　既存の瓦を解体する際には、瓦にひび割れ等の不具合の有無を確認し、問題が無ければ再利用できますので確認しながら取外していきます。取外した瓦は下まで降ろすと時間が掛かり、効率が悪くなってしまいますので屋根の上に仮置きをして作業を進めていきます。

　棟瓦や桟瓦を解体しましたら、屋根に固定されていた瓦桟を撤去致します。瓦桟の撤去完了後、棟の葺き土等を撤去し、綺麗に清掃致します。

　清掃が完了致しましたら、新しい防水紙を敷設していきます。防水紙を敷設する際には必ず屋根の下部の軒先から上部の棟へと重ねて敷設していきます。雨水は屋根の上部から下部へと流れますので防水紙を下部から上部へと重ねて敷設する事で建物内部への雨水の浸入を防ぎます。

　防水紙の敷設が完了致しましたら、新しい瓦桟を設置していきます。瓦桟は桟木とも呼ばれ、桟瓦を引っ掛けるものになりますので瓦が落下しないように固定する重要な役割を果たしています。

　新しい瓦桟を設置致しましたら、屋根の上に仮置きをしていた既存の桟瓦を敷設致します。屋根葺き直し工事は同じ瓦を使用する事で環境負荷が低く、廃材があまり出ません。また、同じ外観も維持できます。

棟取り直し工事の様子

　棟取り直し工事の様子です。棟取り直し工事は既存の棟を解体し、新しい棟を造り直す工事になりますので、先ずは既存の棟を解体する工程から行います。解体する際には屋根葺き直し工事と同様に冠瓦やのし瓦にひび割れ等の不具合が無いか確認しながら取外し、問題が無ければ再利用致しますので屋根の上に仮置きをしておきます。棟の土台になっていた葺き土や漆喰は解体しながら土嚢袋に入れていき処分致します。

　既存の棟を解体致しましたら綺麗に清掃し、新しい棟を造っていきます。新しい棟は従来の葺き土は使用せず、漆喰で土台を造ります。新しい漆喰は「軽量シルガード」を使用致しました。軽量シルガードは葺き土が不要で一回で仕上げる事が出来ます。特殊なシリコンと防水材を配合していますので防水率を低減しています。防水性や耐久性に優れていますので近年の漆喰工事では主流の材料になっています。