　瓦屋根のメンテナンスには破損した瓦１枚を差し替えるものから、全ての瓦を一旦外して劣化したルーフィング・野地板を補修する葺き直しまであります(^▽^)/

　特に葺き直し工事は葺き替えよりも安く寿命を迎えた屋根下地の補修・新設が可能とされているため、検討している方も多いのではないでしょうか。

　しかし、実は葺き直し工事と葺き替え工事の費用相場を比べてみると、意外にも金額が離れていないのです。

　今回は葺き直し工事の費用相場に加え、なぜ葺き替えと近い金額が必要になるのか、その理由をご紹介していきたいと思います(*^^)v

屋根葺き直しの費用相場

　屋根葺き直し工事の費用相場は、一般的な戸建住宅で約924,000円～1,595,000円（税込）程度が目安とされています。

　価格に幅がある理由は、瓦屋根の面積、使用されている瓦の種類や葺き方、下地材の傷み具合などによって工事の手間が大きく異なるためです。

屋根葺き直し（ふきなおし）工事とは？

　屋根の「葺き直し（ふきなおし）」とは、既存の瓦を一度取り外し、下地（野地板や防水シートなど）を補修・交換した上で、再び同じ瓦を元の位置に戻す工事のことです(^▽^)/

　屋根材を新しく交換する屋根リフォームの代表格「葺き替え」とは異なり、現在の瓦を再利用する点が特徴です。

　新しい屋根材の費用がかからない分、葺き替えよりも工事費用は安くなります。

　また、屋根材を再利用できることが条件になりますので、基本的には取り外しても破損しない瓦屋根にのみ行える工事となっています(^▽^)/

葺き直し工事を検討するなら知っておきたい注意点

葺き替え工事と比べてあまり安くはならない

　「葺き替えよりも葺き直しの方が安い」とご紹介したばかりですが、実際には「葺き替え工事よりも費用が大幅に抑えられるわけではない」という点に注意しましょう。

　屋根材を新調しない分、資材費は抑えられるのですが、それ以外の費用は葺き替え工事と同等です。

　既存の瓦屋根を撤去し、下地補修後に屋根材を葺くという工程は葺き替えと変わらないため、葺き直し工事も施工費に掛かる金額は葺き直しと同じクラスになります。

葺き直しが葺き替えと同程度の価格が必要になる理由

　ガイドライン工法が採用されていない瓦屋根であれば簡単に瓦を取り外すことができるため、元に戻すのにもあまり労力が必要ないように感じるかもしれません。

　ですが、葺き直しでは既存の瓦を1枚ずつ丁寧に扱う必要があることや、基本的に同じ位置に同じ瓦を戻さなければならないため、想像よりも必要とする作業時間や手間が多いのです。

なぜ同じ瓦を同じ位置に戻さなければならない？

　瓦屋根は一枚一枚の大きさや形が微妙に異なるため、違う場所に瓦をはめ込むとズレや浮きの原因になってしまいます(-_-；

　そのため、取り外した瓦それぞれに番号を振っておいて、元の並びに戻すような作業を行うことが多いのです。

　上記の理由が、葺き直しと葺き替えに必要な施工費の差をあまり生じさせない要因となっています。

ガイドライン工法の影響

　近年の新築や増築で施工された瓦屋根では「ガイドライン工法」が採用されている点も、今後の葺き直し工事の費用に関わってきます(^▽^)/

　ガイドライン工法とは、全ての瓦を釘やビスでしっかりと固定する施工法で、耐風性や耐震性が向上する一方、「簡単に取り外しが可能」という瓦屋根の特性は失われることとなります。

　葺き直しにおいても取り外しや再施工時には必要な手間がかなり増えますので、費用もこれまでより上がるのです。

　ですが、ガイドライン工法は地震や台風への耐性を強めてくれる施工方法ですので、安全性などを考えると採用した瓦屋根が数を増やしていくのは好ましいと言えます(^▽^)/

まとめ

　いろいろと葺き直しに必要な費用についての注意点をご紹介してきましたが、部分的に下地材をメンテナンスすることが可能な点など、状況によって葺き直し工事を選択するメリットも多くあります(*^^)v

　「どのような工事が最適かも含めて判断してほしい！」といった場合にも、瓦屋根の葺き替え・葺き直しの両方で豊富な施工実績を持つ私たち街の屋根やさんにお任せください！