2026.05.27
屋根は常に直射日光や雨風にさらされているため、住まいの中で最も劣化が早い場所の一つです。放置すると雨漏りに繋がり、建物の寿命を縮めてしまいます。しかし、いざリフォームをしようとしても、専門用語が多くて何を基準に選べばいいのか迷ってしまいますよね。今回は代表的な屋根リフォームの種類…

きっかけは、松戸市栗ヶ沢在住のお客様から「屋根のメンテナンスを考えている」とご相談をいただいたことでした。
屋根材がアーバニーと分かり、年数的にも状態確認を丁寧に行う必要があるため、まずは無料点検で屋根全体の状況を把握する流れへ。
アーバニーは1982年〜2005年頃に流通したスレート材で、意匠性が高い一方、スリット形状ゆえに劣化が進むと横方向の割れが起こりやすい点が注意ポイントです。
塗装で見た目を整えても根本的なリスク対策になりにくいため、葺き替えかカバー工法が現実的という前提でご説明し、最終的にスーパーガルテクトでの屋根カバー工事をご採用いただきました。
今回は「塗装ではなく、安心して長く住める方法にしたい」という方向性で話がまとまり、屋根カバー工法で進めることになりました。





屋根全体を見ると、スレート表面の色あせや汚れの付着が進み、築年数相応の経年感が出ていました。
アーバニー屋根のように段差とスリットを多く持つ屋根材は、端部が反ったり、部分的に浮きが出たりすると雨水の流れ方にも影響が出やすくなります。
全体の並びや重なりの乱れがないかを追いながら、今後のメンテナンス方針を立てるための基礎情報を整理しました。
遠目での印象だけで判断せず、形状が複雑な屋根ほど「どこに負荷が溜まっているか」を読み取ることが大切です。
棟に沿って金属部材が通る納まりで、屋根面との取り合い部分は雨仕舞上の要所になります。
こうしたラインは風の影響も受けやすく、わずかな浮きや隙間が後々のトラブルにつながりかねません。
屋根材の状態だけでなく、棟に絡む部材が屋根面にどう沿っているか、ズレや変形が起きていないかを確認しました。
見落としがちな部分ほど、点検の段階で丁寧に押さえておくことで、お客様の不安も小さくなっていきます。
屋根材の表面には汚れの付着やザラつきが見られ、塗膜が弱ってきたときに出やすい質感になっていました。
こうした状態は、防水性能の低下だけでなく、アーバニーの場合はスリット周辺に負担が集まりやすくなる点にも注意が必要です。
劣化が進むと割れが生じやすい屋根材の為、今回は「塗装で延命する」よりも、カバー工法で屋根全体の防水性と耐久性を底上げする方向が適していると判断しました。
現状をきちんと共有したうえで、過不足のない工事内容に落とし込むことが安心につながります。
カバー工法では既存屋根材の上に新しい屋根を重ねるため、最初に棟まわりなど干渉する部材を撤去し、施工しやすい状態へ整えます。
棟付近は屋根の頂点で風の影響を受けやすく、仕上がりの精度が防水性にも関わるため、職人の手順が特に丁寧になる工程です。
足場上での作業は姿勢が限られますが、部材の扱いを雑にすると既存材を傷める可能性があるため、手元の動きも慎重に進めました。
ここを綺麗に整えることで、次の防水層が安定し、お客様にも「しっかり下準備している」という安心感が伝わります。
防水の要となるルーフィングには、タジマのタディスセルフ(粘着式)を使用しました。
カバー工法では下地の状況や固定方法に配慮が必要になるため、粘着式のルーフィングは施工性と確実性の面で相性が良い材料です。
谷部のように雨水が集まりやすいラインは特にリスクが高く、ここでの防水層の作り込みが建物全体の耐久性に直結します。
シワや浮きが出ないように押さえながら敷設し、次工程の屋根材がきれいに納まるよう下地を整えました。
ルーフィングの上から、アイジー工業のスーパーガルテクトを葺き上げていきます。
金属屋根は軽量で、既存屋根への負担を抑えやすい点がカバー工法に向く理由のひとつで、仕上がりもシャープな印象に変わります。
屋根面の流れに合わせて下から順に施工を進め、途中で雪止め金具も所定の位置に取り付け、実用面にも配慮しました。
面で仕上がっていく工程は見た目にも変化が大きく、工事中でも「新しい屋根になっていく」安心感が生まれやすい場面です。
本体の葺き上げ後は、棟にかかる仕上げへ移り、換気棟も取り付けました。
屋根裏にこもりやすい熱気や湿気の逃げ道をつくる事で、結露対策や暑さ対策にも繋がるため、住まいの快適性を底上げする工夫になります。
棟は雨仕舞上の最重要ポイントなので、納まりが甘いと不具合の原因になりかねません。
開口を伴う部材でも内部に水が入り込みにくい構造になるよう設計されており、施工側としても納まりを確認しながら進めることで、仕上がりへの不安を残さないよう心がけました。
今回、アーバニー特有の劣化リスクを踏まえ、塗装ではなくスーパーガルテクトによる屋根カバー工事でメンテナンスを実施しました。
防水の基礎となるタディスセルフの敷設から、屋根本体の葺き上げ、棟の仕上げと換気棟の設置まで、雨仕舞の要所を押さえながら工程を進行しています。
見た目がきれいになるだけでなく、将来的な割れや落下リスクへの備えにもつながり、お客様からも「これで安心できる」といったお声をいただきました。
アーバニーのメンテナンス方法で迷っている方、屋根材の割れや劣化が気になってきた方は、街の屋根やさんまでお気軽にご相談ください。
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