2026.07.11
瓦屋根のてっぺんにある棟瓦は、屋根全体を守る大切な部分です。ところが、長年の風雨や地震の揺れによって少しずつズレたり、支えている漆喰が剥がれたりすることがあります。見た目には小さな傷みに見えても、内部では劣化が進んでいるケースも少なくありません。 とくに、棟瓦のズレや漆喰の剥がれ…

我孫子市高野山にて台風で外れた「棟瓦の取直し工事」と「割れ瓦差し替え工事」を同時施工して雨漏り対策しました。
お客様より、瓦の飛散被害に関するご相談頂いた事が工事のきっかけです。
台風の翌日に屋根の異変に気づいたとのことで、突然の欠損に不安を感じていらっしゃったご様子です。
棟の瓦が無い状態は、見た目以上に内部へ風雨が入り込みやすく、二次被害の心配も出てきます。
また、棟は屋根の頂上に位置し、強風の影響を受けやすい場所のため、ズレや欠損を放置すると雨漏りにつながりやすい要注意ポイントです。
そこで、街の屋根やさんでは、現地で状況を確かめたうえで、必要な範囲を見極めて部分補修にも対応しています。
今回は火災保険の適用が認められ、1日で復旧できる内容にまとめて雨漏り対策を進めました。





棟の頂部では、冠瓦が外れてしまい、内部の葺き土が見えていました。
土が剥き出しになると雨水を含みやすくなり、乾燥と吸水を繰り返して脆くなる為、固定力が落ちて瓦がさらに動きやすくなります。
棟は風の通り道になりやすいので、こうした欠損は台風後に特に起こりやすい傾向があります。
また、棟の不具合は雨漏りの起点になりやすい為、早期補修が前提となる状況でした。
露出した葺き土は塊状に残っているものの、締まりがなく、所々、崩れやすそうな状態でした。
棟瓦は銅線などで留め付けて維持しますが、強風や経年で緩みが出ると、土台側の劣化と相まって冠瓦が浮きやすくなります。
固定が弱ったまま戻しても再飛散の危険が残るため、土台から作り直す判断が欠かせません。
お客様にも棟が持つ役割とリスクを共有し、納得感のある形で工事内容を整理しました。
棟の被害に加えて、平部の瓦にひび割れが確認できました。
瓦は1枚単位で交換できるのが大きな利点ですが、割れを放置すると欠けが進んだり、風で捲れやすくなったりと被害が広がります。
瓦の下には防水紙がある為、直ちに雨漏りへ直結しないケースもありますが、だからこそ「今のうちに直しておく」ことが結果的に負担を軽くします。
今回は棟の復旧と合わせ、割れた瓦も差し替えて全体の安心感を高める方針としました。
棟の復旧では、まず土台を整える工程が要になります。
今回は、南蛮漆喰の一種であるシルガードを用い、棟の基礎となるラインを真っ直ぐ出しながら成形していきました。
シルガードは葺き土と漆喰の役割を併せ持つ材料で、固まると雨水で流れ出にくく、台風後の再発リスク低減にもつながります。
職人は屋根の勾配や納まりを見ながら厚みを調整し、冠瓦がきれいに収まる形へ整えていきました。
土台が整った後は、冠瓦を所定の位置へ据え付けていきます。
棟は見た目の通りがそのまま機能にも影響するため、ズレが出ないよう並びと通りを意識しながら納めました。
屋根の頂上部分は風を受けやすい一方で足場も限られ、作業者の集中力が問われる場面でもあります。
手際よく進みながらも要所で手を止めて点検し、納まりを確認することで仕上がりの安定感が増します。
固定方法は、冠瓦をビスで留め付ける形を採用しました。
ビス固定は、従来の銅線固定に比べて緩みの管理がしやすく、強風時の浮き上がり対策としても有効です。
実際に留め付け箇所が確認でき、しっかり効いていることが見て取れる状態に仕上げています。
お客様にとっても「次の台風が来ても大丈夫だろうか」という不安が大きいポイントです。
固定の考え方を丁寧に説明し、安心につながる施工を心がけました。
平部の補修では、割れている瓦を周囲の瓦を傷めないように取り外す作業から始めます。
瓦は桟木に引っ掛ける構造のため、手順を守れば1枚単位で交換でき、必要以上に大がかりな工事になりにくい点が特徴です。
下地が見える状態まで外し、納まりに支障が出る要素がないかを確認したうえで次の工程へ進めました。
余計な力をかけずに扱うことで、周囲の瓦のズレも防ぎやすくなります。
取り外した箇所には「同じ形状・サイズの瓦」を差し込み、周囲との重なりや通りを整えて復旧しました。
交換直後は艶や表面の見え方が僅かに異なる場合がありますが、屋根全体の中では極端に目立ちにくい納まりです。
割れが解消されることで、雨水の入り口になり得る不安要素が一つ減り、メンテナンス面でも安心材料が増えます。
棟の補修とセットで進めたことで、台風由来の被害を一通りリセットする内容となりました。
今回の我孫子市高野山での工事では、台風で外れてしまった棟の冠瓦を復旧し、あわせて割れた瓦の差し替えも実施しました。
棟は雨漏りの原因になりやすい箇所ですが、シルガードで土台を作り直し、冠瓦をビス固定することで、再飛散の不安を抑えた仕上げにつながっています。
1日工事で要点を押さえた補修ができたことで、お客様にも「これでしばらく安心できる」と感じていただける内容になりました。
台風後に瓦のズレや欠損を見つけたときは、被害が広がる前の点検が肝心ですので、気になることがあればお気軽にご相談ください。
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