　ビルやマンションに多く採用されている陸屋根…屋上スペースとしての活用方法はさまざまですが、防水工事が欠かせません。

　適切な防水対策を行わないと、雨漏りや建物の劣化を招き、修繕費用も膨らんでしまいます。

　この記事では、アスファルト・シート・ウレタン・FRPの4種類の防水工事について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説！建物の状況に合わせた最適な防水工事の選び方をお伝えします。

陸屋根（屋上）の特徴と防水工事が必要な理由

　陸屋根（屋上）は、傾斜のない平らな屋根のことを指します。
　ビルやマンション、工場などの建物で多く採用されておりますので、既にご存知という方も多いのではないでしょうか？(^^)/

　その最大の特徴は、屋上スペースを有効活用できる点です！
　例えば、屋上庭園や太陽光発電設備の設置、避難スペースとしての活用など、多目的な使い方が可能です。

　しかし、陸屋根には水はけが悪いというデメリットがあります。
　通常の傾斜屋根とは異なり、雨水が自然に流れ落ちる仕組みがないため、適切な排水設備と防水工事が不可欠なのです。

　防水処理を怠ると、雨水が溜まりやすくなり、屋根の亀裂や目地の隙間から建物内部に浸水し、天井や壁のシミ、カビの発生、さらには構造材の腐食や鉄筋の錆びといった深刻な問題を引き起こします。

　そのため、陸屋根には定期的な点検と適切な防水工事が必要です。

　防水層の劣化は目視では判断しにくいため、専門家による診断を受け、劣化が進む前に適切なメンテナンスを行うようにしましょう。

　防水工事をしっかり行うことで、雨漏りのリスクを低減し、建物の耐久性を向上させることができる、ということなんですね！(^^)/

⇒屋上防水が必要な理由について詳しくはこちら

防水工事の種類

アスファルト防水

　アスファルト防水は、アスファルトを含んだ防水シートを複数層に重ねて施工する工法です。
　熱工法とトーチ工法があり、熱工法ではアスファルトを加熱して塗布し、トーチ工法ではシートの裏面をバーナーで加熱して密着させます。
　一般的な住宅では使われない工法です。

メリット

・耐久性が高く、20年以上の耐用年数が期待できる

デメリット

・施工時に火を使うため、安全管理が必要
・重量があり、建物への負担が大きい
・施工期間が長くなる場合がある

シート防水

　シート防水とは、合成ゴムや塩化ビニル製の防水シートを接着剤や固定金具で屋上に貼り付ける工法です。
　工場で生産されたシートを使用するため、品質が安定しており、広い面積でも均一な防水性を確保できます。
　シート防水の耐用年数はゴムシートで10～15年、塩ビシートで10～20年と言われています。

　工期は1日～4日と短く、単価も比較的安いため広範囲の施工でおすすめです。

　台風や強風の後は、シートの破れや穴がないか確認することが重要です。また、カラスなどの鳥がシートを破る可能性もあるため、定期的な点検や補修が必要になってきます。

メリット

・工期が短く、施工が比較的容易
・軽量で、建物への負担が少ない
・施工後すぐに歩行が可能

デメリット

・シートの継ぎ目部分が劣化しやすい
・下地の影響を受けやすく、凹凸のある面には不向き
・施工精度が仕上がりに大きく影響する

ウレタン防水

　ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する工法です。施工面に密着しやすく、凹凸のある場所でも施工可能です。

　塗料を塗ることで継ぎ目がなくなるため、シートが剥がれたり施工不良による雨漏りの心配がありません。

　さらに、施工方法によっては水分が残っている下地にも施工可能であり、劣化状態や雨漏りを起こしている場合にも対応できます。耐用年数はおよそ12～13年程度です。

メリット

・施工が簡単で、複雑な形状の屋上にも適応可能
・継ぎ目がないため、防水性が高い
・軽量で、建物への負担が少ない

デメリット

・硬化するまでに時間がかかる
・施工者の技術によって品質に差が出る
・紫外線に弱く、トップコートの塗布が必要

FRP防水

　FRP防水（繊維強化プラスチック防水）は、ポリエステル樹脂とガラス繊維を組み合わせて強固な防水層を作る工法です。
　軽量でありながら非常に高い耐久性を持ち、ベランダや屋上の防水に適用されることが多いです。

　FRPはプールや浴槽などにも使われる素材であり、硬い防水層を持つため、防水性が高くなっています。ただし、コストが若干高いというデメリットもあります。

　ウレタン防水と比べると追従性で劣る部分もあるため、施工箇所や劣化状態に合わせて適切な防水方法を選ぶことが重要です。

メリット

・高い耐衝撃性と耐摩耗性
・施工後すぐに硬化し、短期間で仕上がる
・耐久性が高く、定期的にトップコートを施すことでより長持ちする

デメリット

・施工コストが他の防水工事と比べて比較的高い
・硬化後に弾性が少なく、建物の動きに弱い

まとめ

　陸屋根の防水工事には、様々な選択肢があるということがおわかりいただけたかと思います。建物の用途や環境に応じた適切な工法を選ぶことが重要です。
　耐久性やコスト、施工のしやすさなどを考慮しながら、防水工事の種類を選択しましょう！

　特に改修工事を検討する場合は、現在の防水層の状態をプロに診断してもらい、最適な工法を選ぶことをおすすめします！

　街の屋根やさんでは、千葉市若葉区の防水工事をはじめとして、千葉県全体で様々なリフォームの対応が可能です。

　点検・お見積りの作成は無料！
　屋上からの雨漏りでお困りの方や、防水工事をご検討中の方は、まずはお気軽にお問い合わせください！(^^)/