2026.07.14
季節の変わり目である春先は、ポカポカとした温かい日が増える一方で、突然の悪天候に見舞われることも少なくありません。特にこの時期に警戒したいのが、台風並みの強風と大雨をもたらす「春の嵐」です。激しい雨風はお気に入りのマイホームにも大きな負担をかけてしまうため、大切な住まいを守るため…

お客様より「雨風が強い日に室内の壁に雨染みが出るので、点検と見積りをお願いしたい」とのご相談をいただいたことが工事のきっかけです。
築年数が進むと、外壁と屋根が接する「壁際」は雨仕舞いの弱点になりやすく、応急的なシーリングだけでは改善しきれないケースも少なくありません。
将来的に建て替えも検討されていることから、今回は大規模改修ではなく、雨漏りに直結する範囲を絞った対策をご希望になりました。
そこで街の屋根やさんでは、取り合い部の雨仕舞を強化できる雨押え板金の設置を中心に、納まりをより確実にする施工内容で提案しています。





室内では、天井と砂壁の際に筋状の雨染みが確認でき、雨水が伝ったような跡が残っていました。
発生のタイミングが「雨風が強い日」とのことから、上からの雨ではなく横殴りの雨が吹き込む状況が疑われます。
染みの発生位置を確認することで、屋外のどのラインに不具合の起点があるかを特定しやすくなります。
まずは見える症状を起点に、雨水の入口を探る調査を進めました。
屋根側では、瓦棒葺きの下屋根が外壁に接しており、壁際のラインにシーリング処理された跡が見受けられました。
取り合いは本来、板金などで段差や重なりを設けて雨水を外へ排出する構造が基本ですが、シーリングに依存する納まりでは経年劣化により隙間が生じやすくなります。
お客様も一度止水処置を試みたものの改善には至らず、かえって漏水が悪化した状況でした。
こうしたケースでは、表面だけ塞ぐよりも雨仕舞の原理に沿って受け流す部材を新設することが近道になります。
外壁の際には白く残る充填材が見られ、部分的に盛り上がりやムラも確認できました。
ここは風の通り道になりやすく、雨が吹き込むと水が滞留しやすい形状になりがちなポイントです。
シーリングは便利な材料ですが、動きのある取り合い部ではひび割れや剥離が起きやすく、根本対策としては不安が残ります。
そこで今回は、板金で確実に覆い、雨水の侵入経路そのものを断つ方針が適していると判断しました。
施工ではまず、壁際のラインに粘着式の防水紙を貼り込み、防水層を強化しました。
下屋根の壁際は作業スペースが限られることも多く、固定方法によっては浮きやすい場面がありますが、粘着タイプは密着性を確保しやすいのが利点です。
今回は、下地になじむように押さえ込みながら通しで貼り、雨水が入り込みやすいラインを先に抑えました。
最初に防水層を補強しておくことで、後工程の板金納まりにも安心感が生まれます。
次に、雨押え板金を留め付けるための下地として貫板を設置し、ビスでしっかり固定しました。
下地精度が不十分な場合、強風時に板金の浮きや微細な隙間からの雨水侵入が発生しやすくなるため、施工精度が特に求められる工程です。
外壁際は凹凸や既存材の影響を受けやすいので、板金が素直に収まるラインを意識しながら取り付け位置を整えています。
防水紙と下地が整ったところで、ガルバリウム鋼板製の板金を既存屋根の形状に合わせて加工し、壁際側へ重ねていきました。
取り合い部は雨水が集中しやすいため、端部の納まり精度が不十分な場合、雨漏りの再発リスクが高くなる箇所です。
板金のラインが揃うと見た目にも締まりが出て、施工後の安心感にもつながります。
今回使用した色はブラウン系で、外壁とのなじみも意識した仕上がりになりました。
最後に、外壁と屋根の取り合い部を覆う雨押え板金を設置し、仕上げの防水性能を高めました。
外壁を伝う雨水や風による吹き込みが内部へ回り込まないよう、覆い代を十分に確保しながら取り付けていきます。
固定にはパッキン付きのビスを用い、留め付け部からの浸水リスクにも配慮しました。
板金同士の重なりが適切に納まることで、雨仕舞が本来の機能を発揮し始め、安定感が出てきます。
今回の流山市こうのす台のお住まいでは、下屋根と外壁の取り合いという雨漏りが起きやすい箇所に対し、雨押え板金の新設と壁際の防水強化で改善を図りました。
施工後は強い雨の日が続いても室内の雨漏りは確認されず、安心してお過ごしいただけているとのことです。
「想像以上にしっかりしていて安心した」とのお言葉もあり、部分工事でも納まりを作り込む大切さを改めて感じる現場でした。
壁際のシーリング劣化や取り合い部の不安は、早めに手を打つほど補修範囲を抑えやすくなるため、同じような雨染みや不安がある方はお気軽にご相談ください。
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