2026.03.06
瓦屋根は耐久性が高い屋根として知られていますが、長年使用していると屋根内部の防水シートや下地が劣化することがあります。そのような場合に行われるメンテナンス方法の一つが屋根葺き直し工事です。しかし、「葺き直しってどんな工事?」「葺き替えとは何が違うの?」と疑問に感じる方も多いのでは…

お客様は新築時の業者様や複数の業者様にも相談されていたものの、雨漏りの原因がはっきりせず、対応が進まない状況にお困りでした。
そんな中で街の屋根やさんのホームページをご覧になり、「原因特定まで丁寧に行う」点に期待してお問い合わせをいただいた流れです。
実際に現地で確認すると、瓦のズレだけでは説明しきれない要素が重なっている印象があり、納得感のある説明を求められていることも伝わってきました。
築約30年ということもあり、表面上は大きな破損がなくても内部の劣化が進む可能性があるため、段階を追って状況を共有しながら方針を固めていきました。
ケラバは屋根の端部にあたり、風雨の影響を受けやすいぶん不具合が出ると室内側まで被害が広がりやすい箇所です。
今回のポイントは、見えている瓦だけを整えるのではなく、内部の下地状態と雨水の通り道をセットで整え、再発しにくい納まりへ組み直す点にありました。
街の屋根やさんでは、屋根を中心に住まいの外装全体を扱っており、原因を一つに決めつけず、状況に合わせて最適な補修範囲を組み立てています。





瓦屋根(ケラバ瓦)のラインに沿って瓦が連なり、端部が風の影響を受けやすい形状であることが分かります。
ケラバは雨が横から叩きつけられたり、吹き上げで水が入り込んだりしやすい為、僅かな納まりの乱れが雨漏りに直結しがちです。
まずは全体の勾配や端部の連続性を見て、雨水がどの方向へ集まりやすいかを把握し、後の補修範囲を過不足なく設定する下準備を行いました。
ケラバ付近の下地に大きな欠損が見られ、木部が層状に崩れている状態でした。
雨水が同じ経路で繰り返し回り込むと、表からは分かりにくくても内部が先に弱っていき、結果として瓦を支える力そのものが落ちてしまいます。
こうした状況では、瓦の調整だけで「一旦止まったように見える」ことはあっても、根本解決にはなりにくい点が要注意です。
軒先に近い位置でも木部が脆くなり、所々、欠け落ちていました。
端部は雨の通り道が複雑で、板金の納まりや水の逃げが少しでも悪いと、木が水を含む時間が長くなって傷みが加速します。
支持力が落ちると、固定の甘さからズレが起き、さらに浸水しやすくなるという悪循環にもつながりかねません。
補修は「傷んだところだけを埋める」のではなく、雨水の出口を明確にする板金処理まで含めて再構成する方針としました。
ケラバ付近の瓦を一度取り外し、端部の下地が見える状態まで施工スペースを確保しました。
また、下地(野地板)も傷んでいたので、並行して撤去していきました。
端部は細いラインで精度が求められる為、屋根面の材料を傷めないよう、職人が手順を揃えながら進めているのが印象的です。
作業中も雨が入り込まないよう養生を行い、短期工事でも安心していただける段取りを意識しました。
今回は施工期間2日で、必要な範囲を集中補修できるよう工程を整理しています。
既存の傷んだ部分を整理したうえで、新しい構造用合板(野地板)を張り直しました。
端部の野地は瓦や板金を支える土台になる為、ここがしっかりしていないとどれだけ上物を整えても安定しません。
合板を面で効かせることで、点ではなく面で荷重を受けられる状態になり、瓦の収まりも作りやすくなります。
下地が整うと作業の精度が上がり、仕上がりのラインもきれいに通るため、見た目の安心感にもつながりました。
下地の上から防水紙を敷き込み、重ね方向を揃えながら端部まで連続させました。
防水紙は瓦の下に入った雨を外へ逃がす役割を担うため、ケラバのように風雨が当たりやすい部位ほど丁寧さが効いてきます。
今回使用した防水紙はロゴが確認でき、一定の規格に沿った材料であることが分かるタイプでした。
見えなくなる工程ですが、ここを正しく作ることで「もし瓦の下に水が入っても止められる」状態を整えています。
防水紙の端部に合わせて、ケラバ水切り板金を設置し、ビスで確実に固定していきました。
ケラバの雨漏りは「入る」こと自体よりも、「入った水がどこへ流れるか」が曖昧なときに起きやすく、水切り板金は雨水の出口を決める重要部材になります。
職人が留め付け位置を揃え、板金が浮かないよう押さえながら締結しているため、端部の直線がきれいに出ていました。
こうした積み重ねが、強風時の吹き込みや毛細管現象による回り込みを抑える土台になります。
最後にケラバ瓦を戻し、端部のラインと重なりを調整しながら葺き直し工事を行いました。
ケラバは瓦の並びが少し乱れるだけでも隙間が生まれやすいため「下地・防水紙・板金」の順に整えたうえで瓦を納めるのが、再発防止の近道です。
施工中は足場上での作業となり緊張感もありますが、動線を確保しながら手元の精度を落とさないよう進め、仕上がりの一体感が出ました。
見える部分が整うことで、お客様にとっても「これでしばらく安心できそう」と感じられる工事になりました。
千葉市緑区で実施したケラバ瓦の葺き直しでは、傷んだ下地を新しい合板で整え、防水紙とケラバ水切り板金まで作り直すことで、雨水の通り道を明確にしました。
ケラバの雨漏りは原因が一つとは限らず、瓦のズレ・下地劣化・板金の納まり不良が重なって表面化するケースも少なくありません。
今回は内部の劣化を見落とさずに補修範囲を決められたことが、解決へつながる大きなポイントでした。
似た症状でお悩みの方も、まずは現状把握からで構いませんので、街の屋根やさんへお気軽にご相談ください。
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