　既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねる「屋根カバー工法」は、解体費が抑えられたり、葺き替え工事よりも工期が短いなどのメリットがあるため、すっかり主流となった屋根リフォームです。

　ですが、屋根リフォームを検討する際に心配なのは、よく耳にする失敗例です。

　今回は屋根カバー工法の失敗となるケースや原因、そして重要になる業者選びについて詳しく解説していきたいと思います(^▽^)/

屋根カバー工法の失敗とは？

屋根がすぐに剥がれてしまった・風で飛ばされた

　失敗例としては、屋根カバー工法後すぐに「屋根材が風で浮いてしまった」「すぐに剥がれてしまった」といった不具合があります。

　これらのほとんどは施工不良によるものです(-_-；

　特に強風が吹きやすい地域の場合、カバー工法で取り付けた屋根に施工不良があると、浮いてしまったり飛ばされてしまう事態が想定されます。

屋根カバー工法が失敗となる原因

　失敗の多くは、施工前の調査不足に起因しています。

下地（野地板）が劣化していた

　たとえば「野地板（下地材）が激しく劣化していた場合」、その上に新しい屋根を重ねても、下地の傷みや腐食を止められるわけではありません。

　下地が腐食すると雨漏りの原因となったりします。

　また、野地板は既存の屋根材などを固定する土台としても使用されている部分のため、傷んでいる状態で新しい屋根を被せるのは構造上の問題としても良くありません。

　特に屋根の重量が増加するカバー工法では、耐震性への影響などを考慮して施工の可否を判断することも重要になるのです。

　私たち街の屋根やさんでは築年数を参考にするほか、事前の調査段階で屋根を歩いた際に明らかにフカフカとした感触が返ってきたりすると、野地板の劣化・腐食を疑います。

　その場合にはお客様の許可を取って押し入れなどから屋根裏の状態を拝見し、直接野地板を確認することもあります。

　「カバー工法後に野地板が傷んでいたと分かった」では遅いため、しっかりと調査をしております(^▽^)/
　カバー工法では基本的に野地板の交換を行わないため、特に状態の見極めが非常に重要です。

緩勾配への施工

　屋根の勾配（傾斜）が緩い屋根に不向きな屋根材や葺き方をしてしまう失敗例もあります。

　たとえば、横葺きタイプの金属屋根は一定以上の勾配（多くは2.5寸以上）がないと雨水が中々排水しきれず、屋根材や下地へ影響が及びやすい、雨漏りがしやすいなどの問題が発生します。

　屋根カバー工法では軽量な金属屋根材を使用することがほとんどですので、その分よくある失敗例に挙げられています(-_-；

　これらは基本的に、施工前の現地調査と設計段階で防げる内容です。

　逆に言えば、これらの確認を怠っている業者は注意が必要と言えます。

失敗しないための業者選び

　屋根カバー工法で失敗しないためには、業者選びが何よりも大切です。

　まず「そもそもカバー工法で問題がないか」を丁寧に調べてくれる業者を選びましょう。

　劣化状態や屋根の勾配、屋根材の相性を見極めずに工事を進める業者は危険です。

相見積もりでの比較が重要

　また、相見積もりをとることで、価格だけでなく対応の丁寧さや提案内容を比較できます。

　同じ工事内容でも、防水シートや下地処理の品質に差があることも多いため、使用する部材や工法の説明がしっかりされているかもチェックポイントです。

　もし問題が見つかった場合、しっかりとした業者であれば金額が高くなったとしても、カバー工法が適さないこと、葺き替え工事が推奨されることなどを、理由と共に丁寧に説明してくれるはずです。

リフォーム時には防水シートの品質も要チェック

　特に防水シートは、屋根の見えない部分を守る非常に重要な役割を果たしています。

　カバー工法では防水シートも新し、雨漏りへの耐性をアップさせることも大きな目的となります。

　そこで、30年以上の耐用年数を持つ金属屋根材を使用するのであれば、できるだけ防水シートも高耐久な製品を用いていることが重要となります。

　他の業者よりも工事費用を下げようと安価なシートを選ぶのではなく、耐久性のある製品を使っているかどうかも見積書や担当者へ質問などをして確認してみることがオススメです(^▽^)/

　私たち街の屋根やさんでは、屋根カバー工法の適否をしっかり診断した上で、お住まいに最適なご提案をさせていただきます(^▽^)/

　屋根カバー工法の参考費用は、およそ税込877,800円～1,430,000円となっておりますが、実際の金額は異なる場合も多いため、まずは無料の見積もり作成をご活用ください(*^^)v