　雨漏りは多くの住宅所有者にとって悩ましい問題です。

　一般的に雨漏りは屋根の問題と考えられがちですが、実は外壁の劣化によっても発生することがあります。

　この記事では、外壁からの雨漏りについて詳しく解説します。

外壁からの雨漏りの特徴

外壁が原因で起こる雨漏りには、屋根からの雨漏りとは異なる特徴があります。

・雨漏りが可視化（雨染みや居室内への雨漏り）されるまで時間がかかる場合がある
・特定の気象条件下でのみ発生する場合がある
・雨水の侵入経路が複雑で特定が困難な場合がある

外壁からの雨漏りの主な原因

　外壁からの雨漏りは、主に以下の原因で発生します。

シーリングの劣化

　外壁の目地や窓サッシ周辺のシーリング（コーキング）材が劣化し、隙間ができることで雨水が侵入する経路となります。

　シーリングは建材の中でも比較的、経年劣化の早い建材です。天候や住まいの立地によって劣化のスピードは異なりますが、早ければ5年～7年程で劣化症状が現れだします。

窓サッシの不具合

　新築時には隙間なくピッタリと取りつけられているサッシですが、地震や住まいの歪みなどの影響で固定が不十分になり、隙間ができることがあります。

　こうしてできた隙間はやはり雨水の侵入経路となってしまいます。

外壁材の劣化・破損

　外壁にひび割れ（クラック）が発生した場合、雨水の侵入経路となってしまいます。

　これは、外壁材に浮きや破損が見られる場合にも同様です。

主な劣化症状

　ここからは、具体的に外壁の劣化症状を紹介します。

　これから紹介するような症状が現れた場合は、雨漏りの原因となる可能性があるので、一度修理業者に点検してもらうことをおすすめします。

・シーリングの硬化や亀裂
・窓サッシの変形や浮き
・外壁のひび割れやクラック
・サイディングの割れや浮き
・塗装の剥がれや変色
・目地の欠損や劣化

　これらの症状は、定期的な点検で早期に発見することが重要です。特に、台風や強風の後には注意深く確認することをおすすめします。

雨漏り修理方法

　外壁からの雨漏りの修理方法は、原因や症状の程度によって異なります。

シーリングの補修

　シーリングの劣化が原因の場合、以下の2つの方法があります。

・増し打ち
既存のシーリング上に新しいシーリングを施工する方法。工数は少ないが、品質は劣ります。

・打ち換え
既存のシーリングを完全に除去し、新しくシーリングを施工する方法。品質は高いですが、工数もかかります。

増し打ちは、コストは安く済みますが劣化が早くなるため、可能な限り打ち替えされることをおすすめします。

外壁クラックの補修

　軽微なクラックの場合、パテやシーリング材を充填して補修します。

　ただし、クラックの状態を正確に判断し、適切な処置を行うことが重要です。

サイディングの補修

　サイディングの浮きや軽微な割れは、再固定やシーリング充填で対処できる場合があります。

　ただし、劣化が進行している場合は部分的な張り替えも検討する必要があります。

大規模修繕

　重度の雨漏りや外壁材の寿命が近い場合は、カバー工法や外壁の全面張り替えなどの大規模修理を検討する必要があります。

雨漏りを起こさないために

　雨漏りを予防し、外壁の健康状態を保つためには、以下の対策が効果的です。

・定期的な外壁点検：目視でクラックやシーリングの劣化などをチェックします。
・適切な塗装：定期的な塗装により、外壁の保護と美観の維持を図ります。
・シーリングの定期交換：シーリングは経年劣化するため、適切なタイミングでの交換が重要です。
・専門家による診断：素人では発見しにくい問題もあるため、定期的に専門家による診断を受けることをおすすめします。

　街の屋根やさんでは、屋根だけでなく外壁の点検も無料で承っています。

　付帯部まで含めた住まい全体を経験豊富なスタッフが隅々まで丁寧に点検します。

　点検のみのご利用も大歓迎ですので、ぜひ一度ご利用ください！

まとめ

　外壁からの雨漏りは、建物の構造や材料の劣化など、さまざまな要因で発生します。

　早期発見と適切な対処が重要であり、定期的なメンテナンスと点検が雨漏り予防の鍵となります。

　雨漏りの兆候を感じたら、専門家に相談し、適切な修理方法を選択することが大切です。

　外壁の健康は建物全体の寿命にも関わるため、適切な管理と対策を心がけましょう。