2026.09.24
スレート屋根や金属屋根の頂上部分に取り付けられている棟板金(むねばんきん)。その内部で土台の役割をしているのが貫板です。普段は見えにくい部分ですが、ここが傷むと棟板金の浮きや外れ、さらには雨漏りの原因になることがあります。この記事では屋根の貫板がどんな部材なのか、どのように劣化し…

山武市成東在住のお客様より「強風で屋根の一部が飛んでしまったので補修したい」とのご相談をいただきました。
調査すると棟板金の一部が飛散しており、風の影響を受けやすい頂部がダメージを受けている状況です。
そこで今回は、火災保険の申請も視野に入れながら復旧方針を整理し、必要な工事内容をわかりやすくご説明しました。
築17年という節目でもあったため、この機会に棟板金交換に加えて屋根塗装も同時に行い、住まい全体の耐久性を底上げすることになりました。





屋根全体には色あせが広がり、ところどころに苔が繁殖していました。
スレートは塗膜で表面を保護してはじめて性能を維持できる建材のため、塗膜が劣化すると水分や汚れを吸収しやすくなります。
こうした状態が続くと、見た目だけでなく屋根材の健全性にも影響するため、適切なタイミングでの塗装が重要です。
今回は大きな割れの目立つ箇所は見当たらず、洗浄と塗装で保護機能を回復させる方針が取りやすいコンディションでした。
棟のライン上では、板金が外れたことで下地が露出している状態でした。
棟は風圧を受ける位置なので、固定力が落ちていると一気に被害が拡大しやすいのが特徴です。
また、屋根面にも苔や汚れが見られ、塗膜の防水性能が低下しています。
今回は部分補修にとどめるよりも、棟の復旧と塗装をセットで行うことで、再発リスクを抑えられると判断しました。
棟板金の下地となる貫板は、経年で傷みが進んでいました。
木下地が弱ると、釘やビスの効きが甘くなり、強風時に板金があおられて浮きやすくなります。
棟のトラブルは「板金だけの問題」に見えて、実際は下地の状態が原因になっていることも少なくありません。
今回は棟板金の交換にあわせ、下地からしっかり更新する必要性が明確になりました。
既存の屋根材撤去後、棟ラインに沿って新しい下地材(貫板)を設置しました。
棟は屋根の要ともいえる部分なので、直線の通りを意識しながら納まりを整えることが仕上がりの品質につながります。
現場では部材の取り回しや作業動線にも配慮し、屋根面を傷めないよう慎重に段取りを組みました。
新しい貫板の上に棟板金を納めてビス固定し、棟の頂部をしっかり覆っていきます。
棟板金は屋根の頂点で雨風を受け続けるため、確実な固定とズレのない納まりが重要なポイントです。
現場では板金の直線性や重なりの整い具合も確認しながら取り付けを進め、見た目にも安心感のあるラインに仕上げました。
屋根塗装は下塗りから開始し、ローラーで塗りムラが出ないよう塗布していきました。
劣化が進んだスレートは塗料を吸い込みやすく、下塗りで下地を整えないと仕上げ塗料が安定しません。
職人は屋根材の状態を見ながら吸い込み具合を確認し、一定の膜厚となるよう塗り進めました。
下塗りを丁寧に行うことで、仕上がりの耐久性は大きく変わってきます。
中塗りでは、遮熱塗料サーモアイSi(ダークミラノグリーン)を使用し、屋根の印象が一気に引き締まります。
重ね塗りの工程では、塗り残しが出やすい重なり部や凹凸の細部まで意識し、ローラーの角度を変えながら均一に仕上げました。
塗装は「塗った直後」よりも、乾燥後に膜が落ち着いてから差が出るため、乾燥時間を確保しながら進めることが大切です。
上塗りでは、同じ色を重ねて膜厚を確保し、艶感と均一な質感を整えていきました。
ローラー目が揃うよう塗り方向を統一し、屋根面の見え方が整うよう配慮しています。
塗膜がしっかり形成されることで防水性の回復が期待でき、苔や汚れが付着しにくい状態になります。
仕上げ段階までくると、屋根全体が落ち着いたグリーンでまとまり、住まいの印象も大きく向上しました。
今回の山武市成東での工事は、強風による棟板金の飛散をきっかけに、棟部分の復旧とスレート屋根塗装をあわせて行った施工事例です。
棟は下地から整えて納まりを作り直し、屋根面はサーモアイSiで塗膜を重ねて保護性能の回復を図りました。
強風後の違和感や、苔・色あせが気になってきたタイミングが点検の合図になることもあります。
同じようなお悩みがあれば街の屋根やさんへお気軽にご相談ください。
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