2026.07.15
屋根の葺き替えは、そう何度も経験する工事ではありませんよね。そのため「屋根葺き替え時期はいつ判断すればいいの?」と迷われる方はとても多いです。見た目がまだ大丈夫そうでも、屋根の内部では防水性能が落ちていることもあり、判断が遅れると雨漏りや下地の腐食につながるおそれがあります。 屋…

浦安市富士見在住のお客様から、築30年の瓦屋根について「雨漏りする前に手を打ちたい」とご相談をいただきました。
これまで定期的なメンテナンスは行ってきたものの、瓦のずれや浮きが目立ち始め、部分補修では追いつきにくい印象が強くなっていたそうです。
さらに、過去に施工されたラバーロック工法が気になる点として挙がり、今後の不具合が心配になったことも後押しになりました。
そこで今回は、将来のリスクを抑えつつ、屋根を軽くして耐震性も高めたいというご要望に沿い、コロニアル屋根への葺き替えを軸に計画しています。





屋根全体を見ると、瓦は整って並んでいる一方で、表面には色むらや経年の風合いが出ていました。
瓦は塗装で守るタイプの屋根材ではないため、見た目の変化だけで直ちに性能が落ちるわけではありません。
とはいえ、築年数を重ねた屋根は「瓦が平気でも、内部の防水や下地が先に弱る」ことがあるため、安心材料だけで判断しないのがポイントです。
まずは棟から平部まで、ズレや浮きの出方、納まりのクセを一つずつ確認しました。
別角度からの平部では、瓦同士の重なりラインが揃い、一見、大きな崩れがない状態でした。
ところが、瓦の重なり部に沿って施工の痕跡が見え、固定の仕方に通常とは異なる印象が残ります。
瓦屋根は「雨水が多少入り込む前提」で水を流す構造なので、必要な隙間や通り道が確保されているかが重要です。
表面が綺麗に見えても、雨の出口を塞いでしまう施工だと内部に負担が溜まりやすく、先々の不安につながります。
瓦の一部では隙間が大きく、内部の下地が露出している箇所が確認できました。
加えて、瓦の重なり部分にシーリング材が回されており、いわゆるラバーロック工法の「全面固定」に近い状態がうかがえます。
瓦の隙間をぐるりと塞ぐ施工は、雨水や湿気の逃げ道を奪いやすい為、内部に溜まった水分が下地を傷め、毛細管現象などで雨漏りリスクを高めます。
差し替えが容易な瓦を強固に固めてしまう点も、将来の補修性を下げる要因になるため、今回は葺き替えによる根本改善をご提案しました。
葺き替え工事では、まず既存の屋根材と下地材を撤去し、屋根面をいったん「素の状態」に戻していきます。
撤去後の屋根面は土埃が広がり、長年積み重なった時間の跡がそのまま現れるため、併せて清掃も行います。
こうしたタイミングで下地の状態を見誤ると、せっかく新しい屋根にしても土台が弱いままになりかねません。
職人が指さし確認を入れながら、傷みの出やすいラインや違和感のある部位を丁寧に拾い上げました。
下地調整では、構造用合板(野地板)での増し張りを行い、屋根全体の強度を底上げしました。
合板の継ぎ目が不規則に重ならないよう配置に気を配り、面としての剛性を出しやすい形で整えていきます。
屋根面には棟に向かって細長い開口も設け、後工程で換気棟につなげられる準備を施しました。
作業道具を置く位置や配線の取り回しにも注意が必要で、現場を散らかさない段取りが安全と仕上がりの両方に効いてきます。
防水層には、改質アスファルトルーフィングの「カッパ23」を使用しました。
一般的な防水紙に比べて密着性や追従性が高く、固定時に生じる針穴まわりのシール性も期待できる材料です。
屋根の防水は「屋根材だけで守る」のではなく、二次防水であるルーフィングが最後の砦になるため、ここでの材料選定は安心感に直結します。
黒い防水層が屋根面を均一に覆うと、現場の空気も一段落し、お客様にも工程の進みが分かりやすくなります。
屋根材はコロニアルを用い、軒先側から順に重ねながら葺き上げていきました。
屋根材の重なりは雨仕舞に直結するため、通りと重ね代を揃え、屋根面が波打たないよう細部を合わせていきます。
作業途中の屋根面には棟部分の下地材が見え、ここから役物の納まりへ移る段階で、雨水が入りにくいラインを明確に作っていきました。
瓦屋根から軽量屋根へ切り替わることで建物への負担が減り、耐震面の不安が和らぐ点も、お客様にとって大きな安心材料になりました。
棟には換気用の部材を設置し、屋根内部の熱や湿気がこもりにくい構成へ整えました。
換気棟は「正しい納まり」で施工すれば、雨水の侵入を防ぎつつ排気経路を確保できるため、屋根裏の環境改善にもつながります。
仕上げ段階では、棟の直線性や固定状況、部材同士のかみ合わせを確認し、施工の粗が出やすいポイントを重点的に見直しました。
最後まで手を抜かない姿勢が、そのまま住まいの安心につながる工程です。
今回の浦安市富士見の事例では、誤ったラバーロック工法で将来的な雨漏りリスクが高まりやすい瓦屋根を、コロニアルへの葺き替えで根本から改善しました。
下地を合板で補強し、防水層には改質アスファルトルーフィング「カッパ23」を採用したことで、見えない部分の耐久性もきちんと底上げできています。
屋根が軽くなることで建物への負担が減り、耐震性の面でも安心を得やすい構成へ変わりました。
瓦屋根のずれや不自然なシーリング固定が気になる方、雨漏り前に対策を進めたい方は、街の屋根やさんまでお気軽にご相談ください。
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