2026.06.19
「スレート屋根の改修で『カバー工法』の見積もりをもらったけれど、内容が適正か分からない(-_-;)」「見積書の金額だけで業者を決めてしまっても大丈夫?」古い屋根を剥がさずに上から新しい軽量金属屋根を重ねる「屋根カバー工法」は、解体費用や処分費が出ないため、葺き替えよりも安く高性能…

山武市芝山町にて台風被害で傷んだスレート屋根をスーパーガルテクト屋根材でカバー工法して谷部まで防水強化しました。
ご相談の発端は、昨年の台風15号(令和元年房総半島台風)で屋根上のテレビアンテナが倒れ、テレビが映らなくなったことでした。
電気業者によりアンテナ交換は早期に完了したものの、その作業の際に「屋根自体にも損傷があるので専門の屋根業者へ」と案内を受けたそうです。
そこで、複数社の候補の中で、屋根の状態を一緒に確認しながら説明する姿勢が決め手の一つとなり、街の屋根やさんへご依頼いただく流れとなりました。
当社では屋根を中心に住まいの外装全体のリフォーム・修理を扱っているため、雨仕舞の要となる谷まわりも含め、現状に合った工法を整理しながらご提案しています。
見えにくい屋根だからこそ、状態を共有して納得したうえで進められる段取りが安心につながります。





屋根を俯瞰すると、谷部を中心に広い範囲で色むらが出ており、表面に苔が繁殖している状態が確認できました。
スレートは防水性を塗膜で維持する屋根材のため、苔が目立つ段階では水分を抱えやすく、劣化が進みやすいサインにもなります。
特に谷は雨水が集まりやすい形状なので、こうした環境が重なると傷みが出やすく、点検の優先度が上がる箇所です。
見た目の変化がはっきりしており、築年数が大きくない場合でもメンテナンス時期を考えるきっかけになります。
谷の周辺を近くで見ると、スレートの表面が荒れており、部分的に欠けや浮きが疑われる箇所も見受けられました。
谷は屋根面同士が交差して水の通り道が集中するため、わずかな不具合でも雨水の影響を受けやすいのが難点です。
さらにスレートは瓦同士の隙間が少なく、無理に部分補修を行うと周辺材を傷めやすい特徴もあります。
今回は被害箇所だけを直すより、屋根全体の防水ラインを改めて作る方向が現実的だと判断しました。
黄色〜黒っぽい苔が広範囲に付着し、スレート表層の劣化が進んでいることが読み取れました。
苔が根付くと乾きにくい時間が長くなり、表面の傷みが加速しやすくなります。
雨水の流れがスムーズでなくなると汚れも残りやすく、状態が悪化する負のサイクルに入りがちです。
工事ではまず、既存屋根の棟板金と貫板を撤去し、「屋根カバー工法」に向けた下準備を進めました。
棟まわりは風の影響を受けやすく、台風被害が絡む場合は固定状態の確認が重要になります。
不要な部材を残さず撤去しておくことで、このあと敷設する防水材や新しい屋根材が素直に納まり、雨仕舞も安定します。
職人も納まりを意識して手際よく進め、屋根の要所をいったんリセットするような工程になりました。
続いて、屋根全体に粘着式ルーフィングを敷設し、防水の基礎となる層を作ります。
屋根材そのものより先に、まず「水を止める仕組み」を面で整えるのがカバー工法の肝で、既存屋根の上からでも防水ラインを再構築できる点が強みです。
谷や取り合いが多い形状でも、粘着式は密着性が高く、重ね代を確保しながら納めやすいメリットがあります。
屋根の上で見える景色が一気に白い防水層へ切り替わり、お客様にも「これなら安心できる」と伝わりやすい工程でした。
防水層の上から、スーパーガルテクト(シェイドブラウン)を葺き上げていきました。
金属屋根は軽量で、既存屋根への負担を抑えやすいため、カバー工法との相性が良い屋根材です。
屋根面が大きく切り替わる工程は見た目の変化も大きく、落ち着いたブラウンが建物全体を引き締める印象にまとまっています。
働く手元が進むにつれ、傷みが目立っていた屋根が均一なラインに整っていく様子は、現場にいても気持ちが良い瞬間です。
棟部には樹脂製の貫板であるタフモックを設置し、ビスでしっかり固定しました。
貫板は棟板金を留める下地材にあたり、安定した固定がそのまま耐風性の安心感につながります。
樹脂製は木材のような吸水による劣化リスクを抑えやすく、棟という弱点になりやすい部分の耐久性を底上げする選択です。
見えなくなる部材ほど丁寧に、という職人の考え方が反映される工程でもあります。
最後に棟板金を取り付け、接合部はコーキングで仕上げて雨水の侵入リスクを抑えました。
棟は風であおられやすい場所なので、納まりをそろえながらビス位置も意識して固定し、全体の一体感を出しています。
仕上がった棟は直線がきれいに通り、屋根全体として締まった印象になりました。
工事後は「台風のあと、屋根のことがずっと気になっていたので肩の荷が下りた」とのお声もあり、安心感を形にできたことが何よりです。
今回の工事では、台風によるアンテナ転倒をきっかけに屋根の不具合が発覚し、調査で谷まわりの傷みと屋根面全体の苔の広がりが確認できました。
部分補修だけでは、近い将来また手を入れる可能性が高い状況だった為、粘着式ルーフィングで防水ラインを作り直し、スーパーガルテクトによる屋根カバー工法で全体の安心を優先しています。
棟下地にはタフモックを採用し、仕上げの固定とコーキングまで一連の納まりを整えることで、弱点になりやすいポイントにも配慮しました。
屋根の異変は地上から気づきにくいものなので、「台風のあとから気になる」「苔が増えてきた」と感じた段階で、お気軽にご相談ください。
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