「屋根の漆喰が劣化しているので、工事が必要です」と突然言われた経験はありませんか？

最近のお問い合わせ内容を確認してみると、「近くで工事している業者」からの指摘も見受けられます。

突然指摘を受けると、屋根の上のことで外からはなかなか確認できない部分だけに、不安に思われる方も多いかと思います。

ではそもそも、漆喰（しっくい）とはどんなものなのでしょうか？

漆喰工事は本当に必要？

そもそも漆喰とは

漆喰とは、瓦屋根の棟（むね）部分などに用いられている白色の詰め物のことです。

主に屋根の構造材や下地を雨風から守るため、棟瓦と平瓦の間を埋めるように施工されており、耐水性・耐火性にも優れた素材となります。

漆喰があるおかげで雨水が浸入せず、同時に瓦同士の接着を助けて棟の形成も維持してくれます。

瓦屋根の防水性能を保つ上で欠かせない部分ですが、年月が経つと徐々に風化やひび割れが起きてしまいますので、定期的なメンテナンスが必要となるのです。

漆喰のメンテナンス工事が必要な状態

以下のような症状が見られたら、漆喰のメンテナンスが必要なサインです。

・漆喰の剥がれや崩れ

・表面にひび割れや穴がある

・雨漏りや天井のシミが発生している

劣化した漆喰を放置してしまうと、雨水が瓦の下に侵入し、棟の崩れや屋根下地の腐食にまで発展するおそれがあります。

そのため、10～15年を目安に一度点検し、必要に応じて補修を行うことが大切です。

漆喰工事の内容と費用

漆喰工事には、主に以下の2種類があります。
状況に応じて、適切な工法を選ぶことが重要です。

漆喰詰め直し工事（税込88,000円～330,000円）

漆喰の詰め直しとは、劣化した古い漆喰を撤去し、新しい漆喰を詰め直す作業です。

棟瓦などの構造がしっかりしている場合はこの工法で十分対応できるため、比較的費用も抑えられます。

価格は屋根の長さや棟の数により異なりますが、一般的な住宅では税込88,000円～330,000円程度が相場となっています。

棟の取り直し工事（税込99,000円～660,000円）

一方、瓦のズレや棟の歪みなど、構造そのものに問題がある場合は、棟をいったん解体し、漆喰とともに再度組み直す「棟の取り直し工事」が必要です。

こちらは手間や工程が多くなるため費用も上がり、税込99,000円～660,000円が目安です。

その代わり、雨漏りの原因となるトラブルを抱えやすい棟部分を一新することで、瓦の落下や漏水のリスクが大きく減らせるメリットがあります。

漆喰を使わない乾式工法への移行のチャンスでもありますので、スタッフに相談してみてください！