屋根の棟は種類に限らず、台風をはじめとした強力な風の被害を受けやすい場所です。

ですが、日常生活では滅多に登場しない用語ですので、業者から説明をされても「そもそも屋根の棟とは？」となるケースも多いでしょう。

ここではそんな棟について知っておきたい情報をまとめています(^▽^)/

屋根の棟ってどこのこと？

屋根の「棟（むね）」とは、屋根面と屋根面が交わる頂点の部分のことを指します。

住宅の外観を見た際、屋根の最も高い部分に位置するのが棟で、屋根の構造上とても重要な役割を担っています。

棟は雨風にさらされやすく、屋根の中でも特に傷みやすい箇所です。

劣化が進むと雨漏りや内部構造の腐食につながる恐れもあるため、定期的な点検と適切なメンテナンスが必要です(*^^)v

棟板金と棟瓦

棟部分に使用される部材としては、「棟瓦（むねがわら）」と「棟板金（むねばんきん）」の2種類があります。

瓦屋根の場合は、専用の棟瓦を積み上げて固定する方法が一般的で、見た目も伝統的な印象を保てます。

一方、スレート屋根や金属屋根では「棟板金」と呼ばれる金属製のカバー材を使って、棟部分を覆うのが主流です。

どちらも棟部分を保護し、雨水の必要以上の浸入などを防いでいます。

棟に関する用語解説

大棟（おおむね）

大棟とは、建物の最上部を水平に走る棟のことを指します。

建物の正面から見て、屋根のてっぺんを横一線に貫くような位置にあるのが大棟で、屋根構造の中でも中心的な役割を果たします。

風雨を最も受けやすいため、劣化すると雨漏りリスクが高まります。

隅棟（すみむね）

隅棟は、先にご紹介した大棟から四隅に向かって斜めに下っていく部分を指します。

寄棟屋根や入母屋屋根など、複雑な屋根形状に多く見られます。

棟部分のメンテナンス方法

棟は屋根の中でも雨漏り原因となりやすい箇所で、気づかないうちに不具合が進行していることがあります(-_-；

特に築10年以上の建物では、以下のようなメンテナンスが必要になるケースが多くあります。

漆喰補修や棟取り直し工事

瓦屋根の棟部分には、棟瓦を固定するように「漆喰（しっくい）」と呼ばれる白い塗り材が使われており、この漆喰が剥がれたり割れたりすると、内部に雨水が浸入してしまいます。

また、漆喰が無くなると内部の土が流出し、棟が崩れやすくもなってしまいます。

そうした場合は、劣化した部分を削って新しい漆喰を詰め直す「漆喰補修工事」や、棟瓦を一度撤去して積み直す「棟取り直し工事」が行われます。

乾式工法への移行も耐震性や防水性の面でオススメです(^▽^)/

棟取り直し工事の参考費用は税込99,000円～660,000円です。

棟板金交換工事

スレートや金属屋根に多い棟板金は劣化が進むと、釘の浮きや板金の浮き・めくれなどが発生しやすい部分です。

放置すると強風で飛ばされる危険性もあるため、異常が見られた際には「棟板金交換工事」によって新しい部材に取り替えることが重要です。

棟板金交換工事は税込154,000円～275,000円が費用相場となります。