　「瓦屋根で雨漏りが発生したので、この機にメンテナンスではなく別の屋根材へのリフォームを検討している」

　「地震による家の耐震性を高めたいので、重い瓦を軽い金属屋根へ変更したい」

　理由は様々ですが、瓦屋根を軽量な金属屋根へと葺き替える選択をする方は増えてきている印象です。

・瓦屋根を葺き替えるメリットとは何なのか、
・なぜスレートよりも高いガルバリウム鋼板が選ばれやすいのか
・どれくらいの金額が葺き替え工事の相場なのか

　など、気になる情報についてお伝えしていきたいと思います(^▽^)/

屋根葺き替え費用の相場

　まずは葺き替え工事をご検討中の方にとって知っておきたい「葺き替え工事の費用相場」をご紹介していきます。

　瓦屋根から金属屋根へ葺き替えを行う場合、工事費用はおおよそ150万円から200万円程度が相場とされています。
　この費用には既存の瓦屋根を撤去し、新しい屋根材を施工するまでの工程に必要な金額が含まれています。

瓦の処分費はどれくらい？

　瓦をイメージしてみると他のスレートや金属屋根材と比べて厚みがあり、一つ一つの重量も相当なものですので、処分費だけでも高くなりそうな見た目をしています。

　瓦屋根の撤去と処分には、1平方メートルあたり3,500円から5,000円ほど掛かるのが相場となっております。

　これはスレートの撤去・処分費の目安である「3,000円/㎡」と比較しても分かる通り、やはり処分に関係するコストは他の屋根材よりも割合が高くなります。

　ただ、スレートの撤去や処分にもアスベストを含む場合では上記金額にプラスで「4,000円/㎡」前後が加算される可能性があります。

葺き替え費用の変動ポイントは？

　屋根の葺き替え費用は、さまざまな要因によって変わります。

　まず、選ぶ屋根材によってコストが大きく異なります。
　ガルバリウム鋼板やSGL鋼板などの金属屋根は耐久性や軽量性に優れておりますが、他の屋根材と比較してコスト自体は高い種類となります。

・ガルバリウムやSGL鋼板の施工価格相場：6,000円～12,000円/㎡
・スレート（コロニアル）の施工価格相場：5,000円～8,000円/㎡

　また、屋根の形状や下地の状態も費用に影響を与える要素です。

　下地の傷み具合によって、例えば野地板の張り替えか増張りかを決める判断をすることがあるため、そういったポイントでの金額も全体の工事費に影響してくるのです。

・野地板の補修費用相場：3,000円～4,000円/㎡

自宅の屋根に適した金額かどうかを判断するためには？

　屋根葺き替え工事はリフォームの中でも最大級に費用が掛かるものですので、屋根ごとの条件によっては相場から大きく外れることもあります。

　では、どのようにして適正な金額かを判断すればいいのでしょうか？

　重要なのは1社のみに見積り金額を出してもらうのではなく、複数社からもらった費用を比較することです。

　そうすることで「自分の家の場合はこれくらいが相場感なんだな」と思える基準がおおよそ掴みやすくなり、どこに工事を依頼するかの判断材料にもなります。
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瓦屋根を葺き替えるメリット

　瓦屋根の葺き替えを検討する理由はさまざまですが、近年で増加しているのは建物の耐震性向上という観点です。

　瓦屋根は伝統的な美しさと高い耐久性を誇りますが、重さがあるため地震時のリスクや建物への負担が大きい点がデメリットとされています。

　実際には新しい耐震基準で建てられた瓦屋根のお住まいであれば、しっかりと重さに耐えられる構造に仕上がっています。

　ですが、年数が経過して家全体が傷んできたように思える場合では、軽量な金属屋根材へ移行することで大幅な屋根の軽量化が実現でき、耐震性を大きく向上させることが可能となります。

コストが高めな金属屋根材が選ばれる理由

　瓦屋根で葺き替えを行うメリットの一つは、屋根の軽量化による耐震性の向上です。

　瓦屋根は1平方メートルあたり約50～60kgの重さがありますが、ガルバリウム鋼板などの金属屋根に変えることで重量を10分の1程度まで軽減できます。

　また、メンテナンスの頻度が少なく済むとされているのも金属屋根材が選ばれる理由です。

　瓦屋根は屋根材自体の寿命がかなり長いのですが、他に屋根を構成している漆喰の劣化や瓦のズレなどへのメンテナンスが欠かせません。

　一方で、金属屋根は耐久性が高く、他の屋根材よりも必要なメンテナンスが少なく済む傾向にあります。
　特にガルバリウム鋼板やジンカリウム鋼板・SGL鋼板などの金属屋根材は錆びにくく長寿命なため、初期費用こそ高いのですが長期的に見るとコストを抑えられる可能性が高いです。

　葺き替え先の候補として挙がりやすいスレートは塗装やひび割れへの補修などがあり、ガルバリウム鋼板よりも先に耐用年数を迎えることがほとんどですので、現在のリフォームでは金属屋根の方がよく選ばれているのではとも予想できます。