ドーマーとは…

　ドーマーとは、屋根の斜面に設けられた小さな屋根付きの窓のことを指します。

　英語の「Dormer（ドーマー）」が由来で、主に屋根裏部屋の採光や換気のために設置されることが多いです。
　日本の住宅ではあまり見かけないこともありますが、欧米では一般的な建築要素として親しまれています。

　ここでは、ドーマーの特徴やメリット、そして適切なメンテナンス方法について詳しく解説します。

ドーマーの特徴

採光と換気を確保できる

　屋根裏部屋は窓がないことが多く、暗くなりがちです。しかし、ドーマーを設置することで自然光が入り、室内が明るくなります。
　また、開閉可能な窓を取り付ければ換気もできるため、湿気がこもりやすい屋根裏空間の快適性が向上します。

デザイン性が向上する

　ドーマーにはさまざまな形状があり、建物の外観デザインにアクセントを加える役割も果たします。

屋根裏の居住性が向上する

　屋根裏を居住空間として活用する場合、ドーマーの有無で快適性が大きく変わります。
　天井の一部が高くなるため、圧迫感が軽減され、室内の有効スペースが増えるメリットもあります。

ドーマーは構造上雨漏りが起きやすい！

　ドーマーは屋根の斜面に突き出す形で設置されるため、構造上どうしても雨漏りが発生しやすい部分です。特に、ドーマーと屋根本体の接合部（取り合い部分）は雨水が集まりやすく、適切な防水処理を行わないと浸水のリスクが高まります。

　また、ドーマーの周囲には雨水を適切に排水するための板金（雨仕舞い）が施工されますが、経年劣化によるシーリングのひび割れや防水紙（ルーフィング）の劣化が進むと、防水機能が低下します。

　さらに、ドーマーの形状によっては屋根の勾配が緩くなる部分ができ、雨水が滞留しやすくなる点も注意が必要です。

ドーマーのメンテナンス方法

　ドーマーは屋根の一部に組み込まれているため、定期的な点検と適切なメンテナンスが必要です。
　以下のポイントを押さえておくことで、長く安全に使用できます。

防水対策を徹底する

　ドーマーの周囲は屋根材や防水紙（ルーフィング）と接しているため、雨漏りのリスクが高い部分です。
　特に、ドーマーと屋根の取り合い部分（接合部）は経年劣化しやすいため、次の点をチェックしましょう。

シーリングの劣化：ひび割れや剥がれがないか確認し、劣化している場合は早めに補修。
防水紙の破れ：屋根リフォーム時に防水紙の状態を確認し、必要に応じて交換する。
板金部分のチェック：水切り板金が浮いたり、錆びたりしていないか確認。

屋根材との調和を保つ

　ドーマー部分の屋根材が本体の屋根と異なる場合、色あせや劣化の進行度が異なることがあります。
　定期的に塗装や清掃を行い、屋根全体の統一感を保つようにしましょう。

雨樋や排水経路の点検

　ドーマーの形状によっては、雨水がたまりやすい部分ができます。
　特に、ドーマーの谷部分や軒先には落ち葉やゴミが溜まりやすく、排水不良を引き起こすことがあります。定期的に清掃を行い、水はけを良くしておきましょう。

木部の腐食やカビの確認

　木製のドーマー窓枠や外壁部分は、湿気や雨水の影響を受けやすいため、腐食やカビの発生に注意が必要です。
　塗装の剥がれがある場合は、早めに補修や再塗装を行うことで、耐久性を維持できます。

⇒ドーマーからの雨漏り原因と修理方法

まとめ

ドーマーのメンテナンス方法として…接合部のシーリングの状態確認や、板金の浮き・錆びのチェックを行い、劣化が見られた場合は早めに補修することが重要です。

　ドーマーは屋根の一部に組み込まれた構造のため、雨漏りや劣化が発生しやすい箇所です。雨漏りを防ぐためには、定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。

　特に、接合部のシーリングの状態確認や、板金の浮き・錆びのチェックを行い、劣化が見られた場合は早めに補修することが重要です。屋根リフォームの際には、防水処理の強化や適切な排水設計を施し、ドーマーの雨漏りリスクを最小限に抑えましょう。

　屋根リフォームやメンテナンスの際には、ドーマーの状態も忘れずに確認し、長く快適に使用できるようにしましょう！

　街の屋根やさんでは、ドーマーの点検・補修・防水処理をプロの職人が丁寧に対応します。早めのメンテナンスで雨漏りを防ぎ、屋根の寿命を延ばしましょう。

　ドーマーの修理や点検は、ぜひ私たちにお任せください！
　