屋根の漆喰メンテナンス費用を解説！棟取り直し工事と漆喰詰め直しの違いとは？

　瓦屋根の耐久性を保つために欠かせない「漆喰（しっくい）」のメンテナンス。
　特に日本瓦や和瓦の屋根では、棟（むね）部分を保護する漆喰が劣化すると、雨漏りや瓦のズレといったトラブルにつながるため、定期的な点検と補修が必要です。
　今回は、漆喰のメンテナンス方法である「棟取り直し工事」と「漆喰詰め直し」について、それぞれの工事内容や費用の目安を詳しく解説します。

漆喰メンテナンスの重要性

　漆喰は、瓦と瓦の隙間を埋め、内部に雨水が入り込まないようにする重要な役割を持っています。
　しかし、風雨や紫外線の影響を受けて、次第にひび割れや剥がれが発生します。
　そのまま放置すると、雨漏りだけでなく棟瓦自体が崩れる原因にもなるため、適切なメンテナンスが欠かせません。

漆喰詰め直し工事とは？

　漆喰詰め直し工事とは、古くなった漆喰を部分的に撤去し、新しい漆喰を詰め直す作業です。
　棟瓦や下地に大きな問題がない場合に行われる比較的軽微なメンテナンスです。

費用目安

　漆喰詰め直し工事の費用は、1mあたり4,000円〜7,000円程度が相場です。
　棟全体の長さによって総額は異なりますが、棟全体で10万円〜20万円程度が一般的です。

　街の屋根やさんでは、棟の長さが20mとした場合、160,000円～ご案内しています。

工事のポイント

・既存の漆喰を除去してから新しい漆喰を詰める
・漆喰のみを補修するため、比較的低コスト
・棟瓦のズレや歪みがなければ詰め直しで対応可能

棟取り直し工事とは？

　棟取り直し工事は、漆喰だけでなく棟瓦自体を一度取り外し、内部の土台（葺き土や南蛮漆喰）を補修してから棟を組み直す大掛かりな工事です。
　漆喰の劣化に加え、棟瓦のズレや歪みがある場合に行われます。

費用目安

　棟取り直し工事の費用は、1mあたり10,000円〜15,000円程度が相場です。
　棟全体の長さによって総額は異なりますが、30万円〜60万円程度が目安です。

　街の屋根やさんでは、棟の長さが20mとした場合、360,000円～ご案内しています。
　※足場費用別途、棟3段まで

工事のポイント

・漆喰だけでなく、棟瓦全体をリフレッシュ
・棟の内部構造から補修するため、耐久性が大幅に向上
・漆喰詰め直しに比べて高額だが、屋根全体の耐久性を高める効果が期待できる

漆喰メンテナンスは早めの対策が重要

　漆喰の劣化は、目に見えにくい部分も多く、気づいた時には雨漏りや瓦の崩れといった深刻な被害に発展していることも少なくありません。
　定期的な点検を行い、軽度な劣化段階で「漆喰詰め直し」を行えば、費用も抑えられます。
　一方で、劣化が進行し、棟全体の歪みが発生している場合は「棟取り直し工事」が必要になります。
　早めの対応が長期的な修繕コストの削減につながるのです。