瓦屋根に使用される漆喰（しっくい）は、屋根の棟（むね）部分を保護し、瓦同士の隙間を埋める役割を持つ重要な建材です。
　漆喰は長年の風雨や紫外線の影響で劣化し、ひび割れや剥がれが生じることがあります。
　そのため、定期的な点検と適切なメンテナンスが必要です。

漆喰が劣化するとどうなる？

　漆喰が劣化すると、以下のような問題が発生します。

　雨漏りのリスクが高まる：漆喰が剥がれると、雨水が屋根内部に侵入しやすくなります。
　瓦のズレや落下の原因になる：漆喰が崩れると、瓦の固定力が弱まり、地震や強風でズレやすくなります。
　外観の美観が損なわれる：漆喰がボロボロになると、屋根全体の見た目が悪くなります。

漆喰のメンテナンス時期を見極める

　漆喰に以下のような症状が現れたら、劣化が始まっている証拠です。
　瓦の下には防水紙が敷設されているので、雨水が侵入するようになってもすぐに雨漏りすることはありませんが、メンテナンスの検討が必要になります。
　とはいえ、雨水の侵入は防水紙の劣化を早めますので、長く放置してしまうと雨漏りの原因になるので気を付けましょう！

ひび割れ

　経年劣化の初期症状で、漆喰の表面にひび割れが起こり始めます。
　劣化が進むとだんだんとひび割れが大きくなり、漆喰が剥がれ落ちるようになります。

剥落

　漆喰の一部が剥がれ落ちる症状です。
　隙間からは雨水が侵入するようになり、防水紙など屋根下地を傷める原因になります。
　さらには、棟の歪みや瓦のズレに繋がります。

棟の歪み、瓦のズレ

　瓦を固定する力が弱まり、住まいの動きや地震の揺れなどによって徐々に積んである瓦がズレ動き、棟に歪みが起こります。
　棟の倒壊や瓦が落下する危険があるため、できるだけ早くメンテナンスが必要です。

漆喰のメンテナンス方法

漆喰の詰め直し

　劣化した漆喰を取り除き、新しい漆喰を詰め直すメンテナンスです。
　主に面戸部分（棟瓦と桟瓦の堺目の隙間）を覆っている漆喰を補修するために用いられます。

棟瓦取り直し

　棟の歪みや崩れが起きている場合に用いられるメンテナンスで、棟を解体してから積み直します。
　漆喰はもちろん、瓦を固定するための番線も新しくします。

定期的な点検で瓦屋根の雨漏りを予防しよう

　瓦屋根の漆喰は、屋根の耐久性を維持するために欠かせない部分です。
　漆喰は10～20年程度で劣化するため、専門業者による定期点検をおすすめします。

　街の屋根やさんでは、漆喰を含めた瓦屋根の点検を無料で実施しています。
　経験豊富なスタッフが隅々まで丁寧に点検を行い、屋根の状態を的確に診断しますので、瓦屋根の点検・メンテナンスをお考えの方は街の屋根やさんへご相談ください。

　ご希望の方へは、屋根のリフォームプランのご提案も行っています(^_^)/