2026.09.24
スレート屋根や金属屋根の頂上部分に取り付けられている棟板金(むねばんきん)。その内部で土台の役割をしているのが貫板です。普段は見えにくい部分ですが、ここが傷むと棟板金の浮きや外れ、さらには雨漏りの原因になることがあります。この記事では屋根の貫板がどんな部材なのか、どのように劣化し…

松戸市河原塚在住のお客様から「訪問業者に棟板金が浮いていると言われたが、自分では確認できず心配」とのご相談をいただいたことが工事のきっかけです。
突然の訪問業者から「棟板金が浮いている」と言われると不安になりますが、屋根は地上から見えにくく、状況の判断が難しいものです。
お住まいは築30年ほどで、数年前に塗装工事が行われているため、屋根全体の塗膜状態もあわせて確認しています。
点検の結果、塗膜の劣化は軽度で、屋根全体の改修は不要と判断しました。棟板金の隙間や固定不良については部分交換をご提案し、ご承諾のうえ、工事を実施しました。





寄棟形状の屋根全体が確認でき、棟のラインが四方へ伸びる構造でした。
屋根面には部分的に色ムラや付着物が見受けられる一方で、著しい破損や大きな欠損は目立ちにくい印象です。
そこで、全体像を把握しておくことで、どの棟が対象になり、どの範囲を部分交換するのが合理的かを整理しやすくなります。
点検段階で視野を広く持つことで、お客様にも状況を説明しやすく、余計な工事を避ける判断にもつながります。
棟板金の表面に、固定釘が浮いている状態が確認できました。
棟板金は風の影響を受けやすい頂部にあるため、固定力が落ちると「バタつき」や「めくれ」のきっかけになりやすい部位です。
築年数が経過すると下地側の動きや釘の保持力低下が重なり、少しずつ浮きが出てしまいます。
こうした小さな不具合を見逃さず、必要な範囲で適切に補修することが、雨仕舞の安定につながります。
棟板金と屋根の取り合いに隙間が確認できました。
雨水が入りやすい箇所では、処理が不十分な場合は内部に浸入し、貫板の劣化を早める要因となります。
わずかな開きでも風雨時には吹き込みのリスクが高まるため注意が必要です。
棟板金交換工事ではまず、既存の棟板金を外し、内部の貫板まで撤去して下地の状態を整えました。
棟は屋根の「つなぎ目」を覆う重要な部位で、板金だけでなく下地の状態が仕上がりを左右します。
撤去後の屋根面には既存部材の跡が残り、施工範囲が確認できました。
職人も風の通りやすい頂部での作業になるため、部材の扱いと足元の安全を確保しながら進めています。
新しい下地には、樹脂製貫板のタフモックを採用しました。
木製貫板と比べて吸水による劣化や腐食リスクを抑えることで、棟板金の固定を長く安定させたい場合に相性の良い材料です。
設置後は位置を微調整し、棟板金がねじれなく納まるよう整えました。
下地の精度が高まることで板金の納まりが良くなり、仕上がりもすっきりとします。
下地の準備が整ったところで、ガルバリウム鋼板製の棟板金を取り付けました。
棟板金は屋根の頂部を保護する重要な部材で、屋根材との納まりが仕上がりに影響します。
ラインが棟の頂点に通ることで雨水の流れが安定し、見た目も整います。
交換後は棟の輪郭が明確になり、自然な仕上がりとなりました。
固定には、パッキン付きビスを用いて留め付けを行いました。
パッキンがあることでビス周りからの浸水リスクを抑えやすく、棟のように雨風の影響を受けやすい場所では安心材料になります。
また、ビス頭が整然と揃っていると、施工が丁寧に進んだことが伝わり、点検しやすくなります。
しっかり固定できると棟板金の浮き上がりも起きにくくなり、お客様の不安解消にもつながりました。
仕上げとして、棟板金の継ぎ目や端部にシーリング処理を施し、防水性を高めました。
点検で確認された継ぎ目の隙間を踏まえ、雨水が入りやすい箇所を重点的に補修しています。
施工後は継ぎ目が整い、雨仕舞として安定した状態に仕上がりました。
最後に全体の収まりを確認し、手で触れてもぐらつきがないことを確認したうえで完了としました。
今回の松戸市河原塚のお住まいでは、屋根全体の改修ではなく、症状が出ていた棟板金に範囲を絞って部分交換を実施しました。
樹脂製貫板(タフモック)とガルバリウム鋼板製の棟板金を組み合わせ、固定はパッキン付きビス、仕上げは継ぎ目のシーリングで雨水の入り口を抑える内容です。
訪問業者の指摘がきっかけでも、点検の結果、全面工事が不要となるケースもあります。
必要な箇所のみの補修で対応することが可能です。
棟板金の浮きや隙間が気になったら、まずは状況確認からで構いませんので、街の屋根やさんへお気軽にご相談ください。
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