2026.09.24
スレート屋根や金属屋根の頂上部分に取り付けられている棟板金(むねばんきん)。その内部で土台の役割をしているのが貫板です。普段は見えにくい部分ですが、ここが傷むと棟板金の浮きや外れ、さらには雨漏りの原因になることがあります。この記事では屋根の貫板がどんな部材なのか、どのように劣化し…

柏市にて、災害の影響により破損した雨樋(軒樋)の交換工事と、飛散しかけていた棟板金の補修工事を実施しました。
お客様より「雨樋が壊れて雨水がボタボタ落ちている。大風で壊れてしまったみたいだ」とのご相談をいただいたことが工事のきっかけです。
雨樋の不具合は、「雨水が落ちる音が気になる」「外壁や足元が濡れてしまう」といった生活上のストレスに直結しやすく、放置すると建物自体の劣化につながる恐れがあります。
まずは現地調査を行い、原因および危険性を整理したうえで、雨水を適切に排水する機能の回復と、棟板金の飛散リスクの解消を図る内容で施工を進めました。
屋根や雨樋は高所にあり普段目に入りにくい箇所ですが、早めの点検・メンテナンスが建物の安心につながります。





屋根の棟部分では、棟板金が剥がれかけていました。
棟板金は、雨水の侵入を防ぐ重要な部位ですが、固定力が低下すると飛散だけでなく、棟からの浸水リスクも高まります。
高所作業となるため、こうした異常は住まい手が気づきにくく、点検時に発見されるケースが少なくありません。
軒先に沿って設置された軒樋では、樋が波打つように歪んでおり、雨水の流れが乱れている状態でした。
樋は本来、一定の勾配で集水器へ雨水を流しますが、変形があると水が溜まりやすくなり、あふれの原因となります。
雨の日に「ボタボタ落ちる」という体感的な症状は、まさにこの機能低下が原因です。
別角度から確認すると、樋のラインに大きな歪みが見られ、局所的な破損にとどまらず周辺部にも負荷が及んでいる状態でした。
建物同士が近接する側では積雪が残りやすく、融雪が遅れることで樋への荷重が継続的に作用します。
こうした環境条件が重なると、構造的に弱い継ぎ目部から劣化が進行しやすく、今回のような開きや反りにつながる可能性があります。
棟板金の交換に先立ち、下地となる貫板を新規に設置しました。
貫板は棟板金を固定するための基盤となる部材であり、劣化が進行すると固定力が低下し、再度の緩みにつながる恐れがあります。
既存部材の状態を踏まえ適切に更新を行うことで、今後の固定性能および耐久性の確保につながります。
貫板設置後、新しい棟板金にはガルバリウム鋼板製を使用し、ビスにより確実に固定しました。
板金は形状上風圧を受けやすいため、固定精度が安全性および耐久性に直結します。
屋根のラインが通るよう収まりを調整し、風圧による飛散リスクを低減した仕上がりとしました。
施工前に、使用する雨樋として、半丸(半月)形状の一般的なタイプを用意しました。
今回は、従来の100サイズから105サイズへ変更し、排水能力に余裕を持たせる仕様としています。
現行の主流サイズに合わせた選定内容です。
既存の樋および樋吊り金具を撤去後、新しい樋吊り金具を取り付けました。
集水器側へ確実に排水されるよう適切な勾配を設けることが重要です。
そこで、水糸を用いて端部から通りを確認しながら調整を行いました。
微調整を重ねることで、排水性の確保につながる仕上がりとしています。
勾配が整ったことを確認したうえで、半丸105の軒樋を取り付け、接続部および納まりを確認しながら固定しました。
樋は継ぎ目や固定位置のわずかな誤差が排水不良の要因となるため、最終的な通りおよび勾配の確認を重点的に行っています。
施工後は全体の納まりを整え、集水器へ適切に雨水が流れる状態に仕上げました。
今回の柏市での工事では、災害の影響により破損した雨樋を交換し、雨水が適切に流れる機能を回復しました。
あわせて棟板金の不具合も確認されたため、飛散リスクの低減および棟からの浸水対策として補修を実施しています。
高所で確認しづらい箇所は不具合が進行しやすい傾向にありますが、原因を整理し適切に対応することで、建物の機能性の維持につながります。
雨樋の歪みや水はね、屋根板金の浮きなどが見られる場合は、早めの点検が重要です。
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