屋根の工事と聞くと、どうしても表面の屋根材ばかりに意識が向きがちですが、実は建物を雨水から守るために欠かせない存在がルーフィングです。

普段は目に見えない部分だからこそ、その耐用年数や選び方を理解しておくことが後悔のないリフォームにつながります。

今回はルーフィングの重要性や種類ごとの特徴、さらにリフォーム時の選定ポイントを分かりやすくご紹介します。

なぜルーフィングの耐用年数は重要なのか

ルーフィングとは屋根材の下に敷かれている防水層のことで、雨水の浸入を食い止める最後の砦となる部材です。

屋根材だけでは防ぎ切れない水の浸入を抑える重要な役割を担っており、この部分に劣化が進むと室内への雨漏りに直結します。

特に注意したいのは、屋根材よりも早く寿命を迎えてしまうケースがあるという点です。

屋根材がまだ使えそうな状態であっても、肝心のルーフィングが劣化していれば内部へ水が入り込み、構造体の腐食につながる恐れがあります。

そのため、耐用年数を把握して適切なタイミングで交換を検討することが建物の寿命を大きく左右します。

ルーフィングの種類と耐用年数

ルーフィングにはいくつかの種類があり、それぞれ耐久性や価格帯が異なります。

一般的によく使用されるのはアスファルト系のルーフィングで、耐用年数はおおよそ10年から20年とされています。

より高耐久なものとして、改質アスファルトルーフィングが挙げられます。

これらは長期的な防水性能に優れ、30年近い耐久性を持つ製品も増えてきました。

私たち街の屋根やさんの施工事例でも、高耐久でお勧めさせていただくことが多い改質アスファルトルーフィングの「ニューライナールーフィング」を使用している写真があります。

屋根リフォーム時のルーフィング選びのポイント

近年はガルバリウム鋼板など、長寿命な金属屋根材を選ばれる方が増えています。

そのような高耐久屋根材を使う場合、ルーフィングも同じように長く持つ製品を選ぶことが大切です。

屋根材だけ耐久性が高くても、ルーフィングが先に劣化してしまえば雨漏りを防ぐことができないからです。

リフォームを検討する際は、使用する屋根材の耐用年数と合わせてルーフィングの性能についても業者とよく相談し、長期間安心して暮らせる仕様を選ぶことをお勧めします。

まとめ

ルーフィングは普段目にすることがないため意識されにくい存在ですが、屋根の防水性能を左右する非常に重要な部材です。

種類ごとの耐用年数を理解し、屋根材に合わせて適切な製品を選ぶことで、雨漏りを未然に防ぎ、お住まいを長く快適に保つことができます。

屋根リフォームを進める際には、ぜひ信頼できる業者としっかり相談し、より長く安心できるルーフィングを選んでください。