コロニアル葺き屋根とは?特徴・製造世代別の違いとメンテナンス&リフォーム方法を徹底解説!
最近では金属屋根が新築・リフォームのどちらでも選ばれやすくなってきましたが、以前まではコロニアル葺きが主流でした。
そのため、現在お住まいになられている住宅の屋根がコロニアルである方は多いかと思います。
そんなコロニアルは「メンテナンスかリフォームか」で悩まれやすいため、今回はコロニアル屋根の特徴や今後の工事についてお伝えしていきます(^▽^)/

コロニアル屋根とは?
コロニアル屋根の特徴
コロニアル屋根とはセメントを主成分とし、繊維質で補強された板状の屋根材で、薄く加工できるため施工性も高く、コストパフォーマンスの良さも魅力とされています(*^^)v
瓦屋根よりも軽量で耐震性に優れ、なおかつ安価に施工できる屋根材として、長年多くの住宅に採用されてきました。
一般的には「スレート屋根」と呼ばれることもありますが、コロニアルはケイミュー社のスレート製品の中でも国内で最も多く普及しているため、「スレート=コロニアル」といった呼び名も定着しました。

世代ごとにコロニアルの特性は違います
アスベスト含有のコロニアル
コロニアル屋根は、製造時期によって性能や構造に違いがあります。
たとえば、1990年代前半までに製造されたコロニアルにはアスベスト(石綿)が含まれていたことがあり、耐久性には優れていたものの、健康被害のリスクから撤去・処分時には特別な処理が必要になります。
法律で実質的に禁止された2006年までに建てられたお住まいでは、このアスベスト含有コロニアルが葺かれている可能性があります。
代表的な商品と言えば、「ニューコロニアル」です。

ノンアスベストのコロニアル

現在のコロニアル
現在では耐久性の問題をクリアしたとされる長寿命のノンアスベストコロニアルが採用されています(^▽^)/
耐用年数は30年近くあるとされ、耐久性に優れたコロニアルとして活躍しています。
代表的な商品と言えば、「コロニアルグラッサ」や「コロニアルクァッド」です。

コロニアル屋根のメンテナンス
コロニアル屋根は基本的に新築・施工から10年を目安に点検や塗装などのメンテナンスがオススメです。
表面の塗膜が劣化すると防水性が失われ、苔やカビの発生、ひび割れの原因となることもあります。
塗装時にはひび割れなどを補修して塗装面環境を整え、新しい塗料で再び防水性や耐候性を維持します。
塗装を施すことで再び耐候性と防水性を獲得し、スレート自体の劣化を抑えやすくなります。

コロニアル屋根のリフォーム
カバー工法と葺き替えが対応可能
塗装でのメンテナンスが有効なのは、塗料の耐用年数分はコロニアルの寿命が残されている場合です。
もしコロニアルの耐久性が落ちてきていたり、既に何ヶ所もひび割れるようになっていたら、それはリフォームが必要であるサインかもしれません。
劣化が進んだコロニアル屋根のリフォーム方法として、主に「カバー工法」と「葺き替え」の2つがあります。
屋根カバー工法
カバー工法は、既存のコロニアルの上に新しい屋根材(多くは軽量なガルバリウム鋼板・ジンカリウム鋼板・SGL鋼板などの金属屋根材)を重ねる方法です。

既存コロニアルの撤去費用がかからない分、アスベストを含んでいたとしてもコストを抑えながらリフォームが行えます。
ただし、下地が傷んでいる場合には適していません。
主に野地板の状態に左右されます。

屋根葺き替え工事
一方、葺き替え工事は既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根に取り替える方法です。
屋根下地の状態までしっかり確認できるため、長期的な安心感を得られるリフォームといえます。
アスベストを含む旧コロニアルの場合は解体・処分に関する費用が高くなりますので要注意ですが、屋根全体の耐久性が確実に上がりますのでコストに見合った工事であると思います。
まとめ
コロニアル屋根は普及率が高く、現在も多くの住宅で使われていますが、その特性を理解したうえでのメンテナンスやリフォームが欠かせないという側面も持ち合わせています。
私たち街の屋根やさんは数多くのコロニアル屋根を任されてきましたので、屋根の状態に合わせて適切な施工方法をご提案いたします(^▽^)/