金属屋根の横葺きの特徴は?縦葺きとの違いやメリット・デメリットを徹底解説!
金属屋根は縦葺きと横葺きの2パターンに分けられます。
一見すると、葺かれている金属屋根材が「縦方向か横方向か」だけの違いに感じるかもしれませんが、実はメリットや施工の注意点が異なります(^▽^)/
金属屋根の横葺きとは
横葺きの特徴

横葺きとは、屋根の頂上部分である棟から軒先(下端)までの縦の流れではなく、地上から屋根を見上げた場合に横向きになるよう屋根材を葺いていく施工方法です。
金属屋根であれば板金を横方向に張り重ねていくことで、美しい直線ラインが生まれ、すっきりとしたデザインに仕上がるのが特徴です。
また、住宅の屋根に葺かれているような化粧スレートや瓦も横葺きです。
横葺きのメリット・デメリット
メリット
・意匠性やデザイン性が高い
横ラインが強調され、スタイリッシュでモダンな印象になります。
横葺き屋根用の金属屋根は色やデザインが縦葺きよりも豊富にラインナップされており、好みの屋根に近づきやすい点が大きなメリットとなります。

・複雑な屋根形状に対応できる
こちらは縦葺きとの比較のような形になりますが、一定サイズの金属板金を並べて使用する縦葺きは、複雑な形状に施工するには不向きとされています。
横葺き屋根は屋根面が多いような形状であっても柔軟な施工が可能です。
デメリット
・傾斜が緩い屋根には向かない
横方向に継ぎ目ができるため、雨水が中々流れないような屋根勾配が緩い場合は雨漏りのリスクが高まる可能性があります。
一般的に、横葺き屋根では3寸勾配以上が推奨されます。

縦葺きとの違い
横葺き屋根とよく比較されるのが「縦葺き」と呼ばれる工法です(*^^)v
最大の違いは、屋根材を葺く方向にあります。
縦葺きは、屋根の棟から軒先に向かって縦方向に屋根材を取り付けていく方法で、金属屋根で見られる葺き方となっています。

縦葺きは雨水の流れに沿って垂直方向に施工するため、雨水の浸入経路となりやすい屋根材の継ぎ目がかなり少なく、水はけの良さが特長です。
このため、縦葺きは勾配の緩い屋根にも適しているというメリットがあります。
3寸以上の勾配が必要な横葺きに対し、縦葺きは1寸程度あれば施工できるため、対応可能な屋根が多いのです。