屋根瓦の部位と名称|平部の平瓦・棟の棟瓦・ケラバの袖瓦を簡単に解説
和瓦は日本の伝統的な屋根材で、印象深い外観と優れた耐久性を兼ね備えています。
ですが、定期的な点検やメンテナンス・場合によってはリフォームを実施していかないと、雨漏りが発生します。
屋根のリフォームや修理を依頼する際には、瓦屋根の各部位や瓦の名前を理解しておくと、業者とのやりとりもスムーズになります。
ここでは、瓦屋根を構成する代表的な部位と、それぞれに使われる瓦の名称をご紹介いたします(^▽^)/
屋根の表面で最も広い範囲を占める部分を「平部(ひらぶ)」と呼びます。
これは、屋根の中腹にあたる部分で、雨風や日差しを直接受けるため、瓦屋根において最も基本的かつ重要な構造です。
この平部に使われるのが
「平瓦(ひらがわら)」です(*^^)v
The・瓦屋根と言えるスタンダードな瓦の種類が使用されています。
平瓦は、一枚一枚が均一な形状をしており、上下左右で重ね合わせるように葺かれることが一般的です。
和瓦ではJ形、洋瓦ではF形やS形など、さまざまな形状の平瓦が存在しており、屋根のデザインにも個性が出る部分です。
並べられた平瓦は全て同じ形状に見えますが、葺く際には多少削ったりして調整を行っていることが多いです。
そのため、
「葺き直し」工事で再度並べ直す際には同じ位置に同じ瓦を葺くことが必要となります(^▽^)/
屋根の頂上部分、つまり左右の屋根面がぶつかる水平のラインを「棟(むね)」と呼びます。
棟は屋根の中でも特に雨風の影響を受けやすいため、側面を漆喰で埋めて固定力や防水性を高めたり、銅線で固定したりといった構造が求められる重要な部位です(^▽^)/
この棟を構成するのが
「棟瓦(むねがわら)」で、
丸型の丸瓦や、四角い形状の熨斗瓦(のしがわら)などが重ねられて使用されます。
また、棟の端には
「鬼瓦(おにがわら)」と呼ばれる装飾瓦が取り付けられることがあります。
鬼瓦は家を守る魔除けとしての意味を持つと同時に、屋根全体のデザインのアクセントとしても機能します。
屋根の端の部分で、建物の外側に突き出している箇所を「軒先(のきさき)」といいます。
軒先は雨水を屋根外(雨樋)へ流す役目を担っており、建物の外壁や基礎を雨から守る大切な構造です。
軒先に使われる瓦が
「軒瓦(のきがわら)」です。
軒瓦は、見た目を整えるだけでなく、屋根の端部の強度を高める役割も果たしています。
地上から目に入りやすいため、デザイン的に装飾が施されているものもあり、屋根の印象を決めるポイントともなります。
この軒瓦に
「唐草模様」が取り入れられることが多かったため、現在の主流である金属屋根を葺く際の
軒先の水切り板金も
「軒先唐草」と呼ばれることがあります(*^^*)
屋根の側面の端部分を「ケラバ」といいます。
軒先と同じ屋根の端に当たりますが、雨樋がついていない部分というイメージ捉えても良いでしょう(^▽^)/
ケラバに取り付けられるのが
「袖瓦(そでがわら)」や
「掛瓦(かけがわら)」です。
袖瓦は屋根の端部から下地材の断面となる部分を保護し、雨の浸入を防ぎつつ屋根の側面をきれいに見せる役割を持ちます。
掛瓦も同様に、ケラバ部分に取り付けることで、風雨から屋根を守り、全体の見た目のバランスを整えます。
ご相談時には正確な名称をお伝えいただかなくても問題ありません!
瓦屋根の各部位には、それぞれ役割に応じた専用の瓦が使われています。
それぞれの名称や位置を知っておくことで、屋根の点検やリフォーム時に業者の説明を理解しやすかったりと、スムーズな対応が可能になります。
ですが、お問い合わせの際には正確な名称でなくとも問題ありませんので、
「屋根の端の瓦が破損して」や「頂上の積まれている瓦が崩れていて」のようにわかる範囲でご説明いただければと思います!
私たち街の屋根やさんでは、瓦だけでなく幅広い屋根材の知識を持ったスタッフが調査や点検にお伺いいたします!
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