修理・リフォーム前に知っておくと便利な瓦屋根の構造とそれぞれの役割について
屋根で雨漏りや瓦のズレなどの問題が生じたとき、修理業者に点検を依頼すると原因や気づいたことについて説明を受けることとなります。
そこで登場する言葉には屋根の構造に関わる普段聞きなれない単語が含まれていることもありますので、事前に知識として知っておくと「どこまで直す必要があるのか」がイメージしやすくなります。
今回では瓦屋根の構造を中心にお伝えしていきますが、実は途中までの構造はスレートや金属屋根でも共通している部分が多いため、ためになる情報としてぜひチェックしてみてください(^▽^)/

ほとんどの屋根に共通する構造部分
一般的な屋根の構造には、垂木、野地板、防水紙という下地部分が共通して使用されています。
垂木(たるき)
野地板(のじいた)
防水紙(ぼうすいし)

防水紙は野地板の上に敷かれ、屋根全体を雨水から守る重要な役割を果たしています。
瓦に限らず、屋根材の隙間などからは雨水が内部へ浸入しますので、そこでしっかりと水を遮断できる防水紙が雨漏りを防ぐために欠かせない構造となっているのです(*^^)v
ここまではほとんどの屋根に共通した構造部分となります。
瓦屋根特有の構造
以降の瓦屋根の構造には、桟木、瓦、棟(漆喰)という部分が該当します。
桟木(さんぎ)

桟木は防水紙の上に並べられ、この後で瓦を引っ掛けて釘で留めるための役割を果たします。
以前は土を敷いて瓦の乗せていましたが、耐震性や重量の観点から引っ掛け桟工法として桟木を用いた施工が一般的となりました。
瓦

いよいよ屋根のイメージとして最も強い屋根材部分となります。
瓦は桟木に引っ掛けて並べられ、現在では釘やビスでも固定されます。
つい最近までは特定の瓦以外は桟木に引っ掛けるだけでも問題ありませんでしたが、強力な台風で瓦が飛散してしまうような被害が目立ったため、「ガイドライン工法の義務化による全ての瓦の釘・ビスでの固定が新築や増築では必須となっています。