瓦棒葺き屋根の「瓦棒」って?読み方や主流の縦葺き金属屋根の施工方法との違いを解説
金属屋根ではあるものの、名称に「瓦」と入っていることから混乱されやすい瓦棒葺き(かわらぼうぶき)屋根。
従来の金属屋根の主流だったトタン屋根でよく用いられていた工法ですが、現在では違った葺き方へとシフトしていっています。
まだ瓦棒葺きの屋根を使用されている方はメンテナンスやリフォームについてお悩みになるポイントも多いのではないでしょうか。
本記事ではそのようなお悩みを抱えた方に向け、瓦棒葺き屋根の特徴や他の葺き方の違いなどを詳しく見ていきたいと思います(*^^*)

瓦棒葺き屋根ガイド:読み方や特徴
瓦棒葺き屋根の読み方は「かわらぼうぶきやね」となります!
ただ、読み方だけでは「瓦棒って?」「金属なのになぜ瓦なの?」と疑問が浮かび、どんな屋根なのかは想像がつきにくいですよね(-_-;
瓦棒葺き屋根の特徴

瓦棒葺き屋根の「瓦棒」とは、屋根の傾斜に合わせて一定間隔で配置された「心木」と呼ばれる木製の角材を指しています(^▽^)/
およそ30~45㎝の幅で取り付けられた瓦棒に金属屋根材を固定していくため、等間隔で縦の突起が並ぶような姿の金属屋根となります。

以前はトタン屋根を葺く際によく用いられていました。
トタン屋根は屋根材の中でも安価かつ施工がしやすかったので、日本の高度成長期頃からしばらくの間に建てられた多くの住宅や倉庫などの屋根に使用されています。
普及率が高かったため、当時の瓦棒葺きのトタン屋根が現在まで使用されているケースも見かけます。
また、現在においてもガルバリウム鋼板製の金属屋根にも瓦棒葺きを採用することがあります。
瓦棒葺き屋根のメリット
現在では施工されることがかなり少なくなっている瓦棒葺き屋根ですが、メリットがいくつか存在しています(^▽^)/
施工コストが低い
瓦棒葺き屋根の多くがトタン屋根ですので、そもそもの屋根材のコスト自体が他の種類と比べてかなり安価です。
また、調整がしやすい縦長の金属屋根材を張り合わせていくため、1面を葺くのに必要な施工の手間も抑えやすいという特徴があります。
雨漏りリスクが少ない

これは瓦棒葺き屋根というよりも縦葺きの金属屋根に共通したメリットですが、屋根材同士の継ぎ目が少なく済むため、雨漏りのリスクが軽減されるというメリットがあります。
他の屋根に比べると、縦葺き屋根は大きな金属屋根材を並べて施工していますので、雨水が浸入してしまう恐れのある「屋根材同士の隣接した部分」の数がかなり少ないのです。
さらに、瓦棒葺き屋根は勾配が緩い屋根でも水が流れやすくなっているため、水捌けが良いという利点もあります。
瓦棒葺き屋根のデメリット
一方、瓦棒葺き屋根が現在では主流の金属屋根の葺き方ではなくなったことからも分かるように、大きなデメリットも存在します。
要の瓦棒(心木)が腐食してしまう

金属屋根材を固定するために配置されている心木ですが、木製ですので雨水や湿気の影響は金属材以上に受けやすいです。
そのため傷みやすく、腐食すると釘で金属屋根材を十分な強度で固定しておくことが難しくなり、強風で吹き飛ばされたり大きく捲れてしまうことがあるのです。
トタン屋根をはじめとした金属屋根は軽量なため地震には強いとされていますが、固定先の瓦棒部分の強度が低下すると風による被害が出やすくなってしまうのです。
そこで、現在の主流な金属屋根の葺き方では心木を使用しない工法へとチェンジしていきました(*^^*)
現在の主流は立平葺き(たてひらぶき)

それに対し、立平葺きは芯木を使用せずに金属屋根材同士の端を引っ掛け合うことで強く固定されるという仕組みを取っています。
そんな立平葺きの中にも、「篏合式」と「縦ハゼ葺き」に分かれています(^▽^)/
>>「篏合式」と「縦ハゼ葺き」の違いなど、詳細は縦葺き・横葺きの情報をまとめたこちらのページでご確認ください!
私たち街の屋根やさんでは、問題が発生したり劣化が見受けられる瓦棒葺き屋根のリフォームに対応しております。
立平葺きへの移行としては「スタンビーシリーズ」や「タフビーム」などのガルバリウム鋼板製屋根材を使用しているため、トタン屋根からはかなり錆びにくく高耐久な屋根へとリフォームすることができます。
葺き替え工事の相場としては税込1,097,800円~2,200,000円となっておりますが、実際には縦葺きという事もあり施工費用を抑えやすいポイントがあるかもしれませんので、金額は左右いたします。
是非一度、私たち街の屋根やさんの無料お見積もり作成で実際の金額をチェックしてみてください(^▽^)/