- HOME
- 現場ブログ
- 引掛け桟瓦葺き工法やガイドライン工法など、瓦屋根の葺き方についてご紹介
引掛け桟瓦葺き工法やガイドライン工法など、瓦屋根の葺き方についてご紹介
瓦屋根は「引っ掛け桟瓦葺き」で施工されていることがほとんどですが、既に新築や増築を行う場合には「ガイドライン工法」という新たな瓦の固定方法、ルールがてきようされるようになりました。
そこで、一度瓦屋根の葺き方について流れや特徴をまとめてみましたので、ぜひ参考にしていただければと思います。
また、瓦屋根の耐震性についてもお伝えしています(^▽^)/
引掛け桟瓦葺き工法は、現代の
瓦屋根の主流となっている工法です。
この工法では、防水シートを敷いた後に桟木(さんぎ)と呼ばれる下地木材に瓦を引っ掛けることで固定するため「引っ掛け桟葺き工法」と呼ばれているのです。
「瓦を引っ掛けるだけで固定に問題は無いの?」と疑問に思われるかもしれませんが、瓦は屋根材として非常に重たい部類のため、基本的には自重でしっかりと固定することができます。
また、
大きな地震の際には重い屋根そのものが建物倒壊のリスクとなるため、あえて瓦が屋根から落ちやすいような工法となっていたとされています。
ただ、やはり大地震での瓦の落下の危険性に加え、2019年の大型台風時には多くの瓦が飛散や割れてしまったことから、強風や地震などの自然災害への対策強化が改めて認識されました。
そこで、以前までは一部の瓦のみを釘やビスで固定していましたが、現在の新築や増築で瓦屋根を葺く場合には全ての瓦を緊結する「ガイドライン工法」が義務化されました。
かなり昔の話にはなりますが、瓦屋根に引掛け桟葺き工法が採用される前は
土葺き工法が主流でした。
ただ、土葺きは木材の桟木ではなく粘度の高い葺き土を屋根面に敷いて瓦を乗せる固定方法だったため、かなり重量が重かったのです。
関東大震災などで多くの瓦屋根が倒壊したことにより、大幅に軽量化が叶う引掛け桟葺き工法へと移行した歴史があります。
引っ掛け桟葺きが軽量な葺き方とは言え、瓦自体がそもそも屋根材の中でトップクラスに重いため、「瓦屋根は耐震性が低い」というイメージが強まっています。
確かに屋根は軽量なほど地震の際の揺れが抑えられ、建物への負担が少ないことは事実です。
ですが、
現在の耐震基準に沿って施工された瓦屋根であれば、構造部分がある程度の地震では問題がないように設計されているはずです。 地震で心配な瓦屋根の例としては、まだ土葺きが採用されている古い建築物だったり、旧耐震基準の時代に建てられた建物、構造部分が劣化してきていて重い屋根を支える力が弱まってきている建物などが挙げられます。
特に耐震基準は非常に重要な指標であり、瓦から軽量な金属屋根にリフォームを行ったとしても、お住まい全体の耐震性が以前の耐震基準を元に設計されていると地震時の被害を免れない可能性もあります。 お住まいの耐震性については診断を受けるなどして確認しておくと安心できます(^▽^)/
8:30~20時まで受付中!
0120-990-366