破風板・鼻隠し・ケラバ、屋根の重要部分の補修方法

屋根の側面の重要部分が「破風板(はふいた)」と「鼻隠し(はなかくし)」です
ちょうど本を開いて伏せたような形状で、2面で構成される非常にシンプルでちょうど二等辺三角のような屋根です。


軒先の先端には鼻隠しと呼ばれる板が取り付けられることもあります。
破風と鼻隠し、どちらも屋根の先端にあるので混同しやすいのですが、雨樋の有無という大きな違いがあります。
破風には雨樋が設けられていませんが、鼻隠しには取り付けられているのです。



お住まいの中で果たす役割は破風板と鼻隠しもほぼと同じです

破風板や鼻隠しの板が一枚あるだけで、屋根を吹き上げるような風をかなり分散させることができます。

そんな雨風も破風板・鼻隠しがあれば、屋根と外壁材の隙間からの吹き込みを防いでくれます。
前述の屋根の耐風性の向上とこの雨水の浸入防止はセットで考えてもよいでしょう。

それが見えるというのはよろしくありません。神社・仏閣の垂木などが立派に見えるのは見られることを意識して設計されているからであり、そうではない建物は見えない方がすっきりと感じられるのです。

厚みのある木材の場合、表面は燃えますが、炭化によって酸素が供給されにくくなるので、延焼までの時間を稼ぐことができるのです。

鼻隠しは雨樋の取り付けのためにも必要なのです。


現在では耐火性と耐久性が重視され、燃えにくく、腐食しにくい窯業系サイディングものが多くを占めるようになりました。ガルバリウムなどの金属製のものもあります。
役割・素材と共通点は多いが、破風板の方が傷みやすい

鼻隠しは雨樋によってある程度、直射日光も防げ、ダイレクトに雨がかかることも少なくなります。それに対して破風板は直射日光があたる機会も多く、強い風にも堪えなくてはなりません。
鼻隠しよりも傷みやすいのです。鼻隠しが傷んでいる場合は破風板も、それ以上に傷んでいることが多いのです。
破風板と鼻隠し、不具合が出てしまった場合の補修方法もほぼ同じだが、
鼻隠しの場合は同時に雨樋交換を行うとお得です!











※鼻隠しを板金撒きする場合、雨樋を取り外すので
新しい雨樋にした方がお得



(破風板や鼻隠しを部分的、または全面的に交換する)


※鼻隠しを交換する場合、雨樋を取り外すので
新しい雨樋にした方がお得
※木材から窯業系に変える場合、部分交換はできないので全交換
部分的に交換する場合でも全体的に塗装となければならない
一度の足場仮設でまとめて補修工事をしたほうがお得です

破風板や鼻隠しの補修だけという工事をすると、雨樋交換が必要になった時に足場の仮設、雨樋の脱着を再度、行わなければなりません。
工事中だと生活も落ち着かないし、費用の面でも大きな負担になってしまうでしょう。